「高校無償化」そのコトバだけが独り歩きしないように

2026年度から全国的に始まる、いわゆる「高校無償化」。その影響で公立離れが懸念されて久しいが、先の高校入試では少なからずその影響があったように思う。けれども、そのコトバだけが独り歩きして、この制度を正しく理解していないと、「こんなはずじゃなかった・・・」となりかねないため、できるだけシンプルに「高校無償化とは?」について述べてみたい(以後の国会での審議・議決により内容は変更される場合もあります)。

■国公立・私立ともに家計の負担を軽減
高校教育の機会均等を図るため、国公立・私立問わず適用される。私立ばかりが話題になりがちだけど、国公立にも適用されるのが今回の制度。

■国公立は11万8,800円、私立は45万7,200円
国公立・私立のいずれに進学したとしても、年収に関わらず、全世帯に上記の金額が支給される。なお、私立の全国平均授業料水準は45万7,200円で、この全国平均を超える場合、基本的に差額分は自己負担となる。

■注意①支給対象はあくまで授業料のみ
入学金・制服代・教材費・施設費・修学旅行積立金・部活動費・寄付金(←私立特有)等は自己負担
。実は私立はこれが大きい。いずれも公立より結構高めで、ここをきちんと考慮しておかないと、思いがけない出費に悩まされることも。下記は県内私立高校の授業料以外にかかる主な費用(概算)。
■入学金:平均15万円~30万円程度
■施設費:年間10万円~20万円程度
■制服代・教材費:20万円~30万円程度(初年度は高額)

■注意②自動支給ではなく申請が必要
申請しなければ支給はされない。学校から案内が配布されるためきちんと確認を。また、都道府県ごとに申請方法も異なる。

<参考(外部リンク)>
「無償化だから」と、娘を“私立高校”に通わせ後悔…「年収600万円」のわが家は“公立に進学すべき”だった!?「年50万円も払えません…」無償化対象外の費用とは

くれぐれも誤解してはいけないのは、無償化=0円、ではないということ。先述の通り、私立は授業料以外のコストがかなりかかるのが現実。だから「無償化だから大丈夫」と安易に考えてはいけない。また、「私立=手厚い指導=塾いらず」、と思われがちだけど、私立でも塾に通う子もいれば、公立でも塾に通わない子もいる。要するに、勉強が捗りやすい環境というのは人それぞれ。ちなみに私立アルアルとして、上位コース(特進など)は手厚いけど、下位コースはそうでもない、なんてのも。
いちばん大事なのは、どんな3年間にしたいか、卒業後はどうしたいか、だ。設備等を比べると、どうしても私立が魅力的に映りがちだけど、そのようなハード面ばかりに目を向けるのではなく、ソフト面にも目を向けて、自分自身の成長を懸けてみたい、青春をぶつけてみたいと思える学校であるかどうか、我が子の未来を託したいと思える学校であるかどうか、総合的に考えたうえでの高校選びを。

吉報

先の高校入試において、私立単願のUが上位コースへの繰り上げ合格となったとのこと。

おめでとう!

嬉しそうに報告に来てくれた。
私立は一部の高校を除き、基本的には成績基準を満たしていれば合格が確約される。そのため近年では、一般入試とは言いつつも、テストを受けずに書類選考のみで合否を決める、いわば推薦入試のような方式が増えている。

推薦入試は、「少しでも早く受験勉強から解放されたい」という子どもや親御様にとっては有り難いものだろうし、高校無償化はその流れをさらに加速させるものと思われる。ただ、早期に受験勉強から解放されるため、公立入試組や私立一般入試組との学力差が開いてしまうのは事実。12月から2月にかけての、たかが3ヶ月程度と思われるかもしれないけれど、この3ヶ月間の勉強の有無は殊更に大きい。そして、実際に会場に行ってテストを受けるという、いわゆる“受験”というものを経験したか否かというのは、少なからず大学受験に影響する。

そんな中、推薦入試で合格できる成績を保持していたにもかかわらず、一般入試(チャレンジ入試)の道を選んだのが、今回繰り上げ合格を果たしたUだ。
高校卒業後は大学進学を考えているため、少しでも上位のコースに入学したい、そんな思いがあった。そのため、入試の結果次第で上位コースでの合格となる一般入試を選んだ。

中2後期に入塾してくれたUは努力家だ。苦手な英語とも真摯に向き合った。成績は最終的には入塾前から6段階アップした。公立組と同様に、最後まで授業に出席し、会場模試も受け、直向きに受験勉強を続けた。合宿にも参加してくれた。数学や国語はそれほど苦手ではない。英語で大きく躓きさえしなければ・・・。過去問を何度も繰り返し解いた。そして、手にした、繰り上げ合格。

これからも、自ら決めた道を力強く邁進してほしい。
心から、おめでとう。

「勉強するほど不安になる」は決してネガティブなことじゃない

勉強していると、「あれも覚えていない」「これも理解できていない」と、不安になることは多々ある。でも、これは決して悪いことじゃない。むしろ前向きに捉えても良いことだ

一生懸命に努力している子ほどこの傾向にある。なぜなら努力しているから。勉強に“完璧、最良”などない。入試はもちろん、たとえ定期テストであろうとも、だ。範囲を“完璧に”仕上げることなど、出題される問題が事前に分かっていない限り到底ムリだ。BestではなくBetterのあくなき追求、これしかない。

努力する人は自分の足りないものに気づく。
努力しない人は自分の足りないものに気づかない。

努力する人は自分の至らなさが気になる。
努力しない人は自分の至らなさが気にならない。

だから、一生懸命に勉強している子は未熟さと向き合うことで不安に駆られやすい。一方、そうでない子は未熟さと向き合うこともなければ不安にもならない。

勉強していて不安になるというのは、決してネガティブなことじゃない。それだけ未熟な自分と向き合い何とかしようとしているのだから。不安=成長意欲。受験期であればなおのこと。
欠けていて当たり前。その欠けているものを少しでも埋めようと努力する、結果的に出来なくても必死に足掻く、これが勉強、ひいては生き方。この姿勢がココイチバンの勝負強さを生む。経験が残り、人生を切り拓く力となっていく。

追記
いよいよ明日27日㈮は公立高校の合格発表。
午後には結果をブログにて公開予定。
是非ご覧ください。

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2026年度公立高校入試の特色検査について思うこと

今年の特色検査は、共通問題+選択問題(各校)という形式になってから、過去最高難度と言っても良いのではなかろうか。受験者の全員が解く、共通問題の問1・問2についてのみ、簡単な所感を述べたいと思う。

<内容>
問1:英文による読解
形式は例年通り。テーマは「サグラダ・ファミリアと横浜駅」。いつまでも完成しないことから「日本のサグラダ・ファミリア」とも呼ばれる横浜駅の話題から始まり、本家スペインのサグラダ・ファミリアの建築構造や歴史、そして、3Dプリンタの技術による完成へと話題は展開していく。
読解の中に、直線の回転による曲面形成の理解、プラスチック素材の密度や硬度を用いた推論など、理数的要素を含む問題が散見。まさに教科横断的内容。

問2:日本文による読解
形式は例年通り。二つのリード文から構成され、文章Ⅰは「食品ロス」がテーマで、廃棄物処理の現状とそれにかかるコストついて論じられた。文章Ⅱは「資源の循環」がテーマで、飼料化の方法や食料自給率への影響について論じられた。
読解の中に、複数資料の読み取り、データの考察、乳酸発酵の化学反応式を用いた計算など、問2も the 特色検査的な教科横断的内容。

<所感>
これを60分で解ききるのはまずムリ。受験生のどんな力を測りたいのか皆目わからない。というのは、さらに大問が2題あるわけで、この共通問題2題だけで精一杯となる受験生が多かったと思う。これまでの特色検査では、この問1・2は比較的取り組みやすかった印象があるけれど(それでも難しいけどね)、今年は難易度が極めて高い。全問解き切るとなると、高度な読解力、迅速な情報処理力、そして、難しすぎて折れそうになる心にも負けないタフな精神力が求められる。今年の特色検査はとにかく異次元の難しさ。ぶっ飛んでる。某塾の自己採点結果を見てもそれは明らか。特色検査実施18校中13校が平均点30点台って異常だよ。

年々平均点が下降しているこの特色検査。そのあり方を検討するべき時期に来ているのではなかろうか。実際、既に4年前の時点で公立高校入学者選抜制度協議会なる場で以下のような話し合いがあったようだ。

2022年1月28日当時の協議会議事録の一部▼
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~中略~

引用:第3回神奈川県公立高等学校入学者選抜制度検討協議会

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上記に書かれてあるとおり、塾講師の立場で言うのもおかしな話だけれど、塾に通わなければ対応が難しいというのであれば、それは改めるべき。塾に通わずとも、中学校での学びと自身の努力により、きちんと対応できるのが健全な入試(ただ、塾に通っていれば大丈夫、というレベルでもなく、それさえも超えているのではないかというのが今年の特色検査だったけど・・・)。個人的には、2019年度か2020年度の難易度ぐらいがちょうど良いように思う。ちなみに、県は特色検査(筆記型の自己表現検査)の概要を以下のように説明している。

提示された文章や資料を読み取り、中学校までに習得した知識・技能を教科横断的に活用して、問題を解決する思考力・判断力・表現力や創造力等を把握するための検査

率直な感想として現行の特色検査は、思考力・判断力・表現力や想像力等ではなく、「易しめの問題を手際よく解いて点数を稼ぐ力」を測るような検査になってしまっているような気がしてならない。きちんと思考力や表現力を把握するためならば、もっと制限時間を延ばすべきだ。

今回は言いたい放題で大変恐縮なのだが、全ては、「塾に通っていてもいなくても、受験生の努力がきちんと反映される検査であってほしい」と願うゆえ。小さな小さな個人塾のような塾が何を言ってもどうにもならないけれど、やはり目の前で頑張っている受験生の姿を毎年見ていると、「精一杯やり切った」と彼ら彼女らが胸を張って言い切れる高校受験にしてやりたい。このままじゃ15歳の受験生には酷だよ。

公立高校入試の国語素材文から

神奈川の公立高校入試の国語の素材文は、良文が多いなと思う。特に2024年度の問二の小説文では、試験中に受験生が涙してしまうのではないかというほど感動的な物語だった(感受性が豊かな子ならマジで泣く。女子なら特に。興味のある方はこちらをクリック。)。

では、今年はどうだったかというと、感動的な小説文ではなかったけれど、最後の資料読解で扱われた文は、まさに、これから高校という新たなステージに進む中学3年生に向けてのメッセージではなかろうかといった内容。以下はその一部。

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【文章1】
若いころにそういった感情に動かされるのは、けっして悪いことではなかったと思います。なぜなら、人は何らかの理由でそうした「背伸び」をしなければ、自分が知らない、分からないものに手を伸ばそうとする機会はなかなか得られないからです。
わたしがそうした未知の音楽に手を出してみようと思ったのは、自分がそれまで聴いてきた音楽はほとんどが同じ、狭い枠のなかに収まっているように感じ、そうではないものを求めたからです。
【文章2】
「真似る」というと安易な方法だと思うかもしれないが、まったく逆だ。やりたいようにやるほうが、よほど安易な方法だ。簡単にできた気持ちになる。自分のアウトプットと一流のアウトプットに雲泥の差があるのに、その差をじっくりと観察せずに済み、自分の心を守ることができるのが、自己流のやり方だ。
・・・中略・・・
真似することすらできない。そして、自分に何が足りないのかもわからない。
そんな「絶望」から、「真似る」は始まる。真似ないというのは、自分の「できない」に向き合わなくていいやり方だ。採点できないテストを受けるようなものとも言える。
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上記の文を読んでどう感じるかはそれぞれだけど、個人的には非常に共感できる内容。ちなみにこの「真似る」ことの重要性について、2017年の「『真似』の達人たれ!」という記事を書いてた。

ともあれ、合否に関わらず、受験することでこういう良文と真剣に向き合う経験ができるのは良いことだと思う。

中3最終授業日に送る、第10期生へのラストメッセージ

昨日は中3受験生の最終授業日だった。

もう立派な受験生になった。もはや我々の方から勉強のことでアレコレということはない。質問があれば対応し、それ以外は全て彼らに任せ、見守ることに徹する。ただ、出題傾向が少々変わろうと、激ムズの問題に直面しようと、落ち着いて対処してもらうために、最後の最後は他県入試の英語、さらには、大学入学共通テストの国語にも挑んでもらった(第1問のみだけど意外と出来ててビックリ汗)。

恒例の魔法の赤ボールペン返却式。使い切った赤ボールペンの本数=努力の量。今年もきれいに包装した。お守りとして携えてもらえたら嬉しい。

そして最後は、これまた恒例の気合い注入。かつては円陣を組んでの送り出しだったが、昨年から拳を合わせての送り出しに。ちなみに昨年はこれで全員合格できたので、験担ぎも兼ねて(笑)。

いよいよ最終決戦の日を迎える中3受験生・CLEAR第10期生の皆へ。
まずは何より、今まで通塾してくれてありがとう。
キミたちの代は入退塾が激しく、入ってきては辞め、入ってきては辞め・・・という子が多かっただけに、なかなかメンバーが固定しなかった。「厳しくてついていけない」「やる気がなくなった」「人間関係で悩んでいる」「課題をやり切れない」・・・理由はさまざま。全ては塾に非があり、責めを負うべきは我々にある。その中にあって、最後まで残ってくれたキミたち。今までついてきてくれたことに、心から・・・感謝。

偏差値の高い高校に合格することが全てじゃない。
そこに向かって努力することに意義がある。
自分なりの歩幅で、
より高みを目指すこと、
より良い自分像を思い描き、
それに近づこうとすること。
そこにこそ価値がある。
勉強、受験を通じて人間力を磨く。
その大切さ、尊さを、キミたちには伝え続けてきたつもりだ。

受験は競争だ。でも、1位にならずとも良い。
例えば定員が319名の高校であれば、319位以内に入れれば良い。1位も319位も同じ合格。だから、必要以上に気負うな。

レアケースを除けば、
人生一度きりの高校受験。
だから、尊く、価値がある。
最後の最後は、信じる力だ。
精神論、上等。

支えてくれた家族への感謝、
挑戦者たり得る自分への誇りを胸に、
壁を越えろ、
扉をこじ開けろ、
道=未知を切り拓け。
そして、
自立への第一歩を力強く踏み出せ。
己の力で。

最終決戦まで、いよいよ・・・
1日!!!

「小田原vs平塚vs茅ヶ崎」3地区の高校を比べてみた

高校選びの判断材料の一つは、“出口”。卒業後の進路がどのようになっているか。今回は、小田原・平塚・茅ヶ崎という各地区の高校を、大学合格実績という観点で比較検討してみたい。今年いよいよ受験生となる中2生はもちろん、中1生も参考にしてみてほしい。

■ 小田原vs平塚江南vs茅ヶ崎北陵
(内申、偏差値は全県模試平均値)

小田原内申126.0 偏差値66.1
学力向上進学重点校

文科省よりSSH(スーパーサイエンスハイスクール)にも指定されていて、「odatech」という独自の取り組み・授業があり、プログラミング等の学習も充実している。また、部活動も盛んで、運動部・文化部いずれも、関東大会以上、全国大会出場の部活がいくつもある(ソフトテニス、陸上、少林寺拳法、放送、生物は全国)。生徒会活動はかなり忙しいらしく、部活動との掛け持ちは難しそう。
平塚江南内申119.0 偏差値62.9
学力向上進学重点校エントリ-校

小田原と同じく、文科省よりSSHにも指定されていて、海外研修もあったり国際交流もあったりとなかなかの充実度。また、スポーツクライミング部などユニークな部活もあり、複数掛け持ちしている生徒も。伝統行事の体育祭は半年程前から準備に入り、毎年異常なほど盛り上がる。あとは制服がかわいいと女子からそこそこ評判(かつてはガンダムのモビルスーツみたいだった笑)。
茅ヶ崎北陵内申116.6 偏差値60.0
学力向上進学重点校エントリ-校

真面目な生徒が多く穏やかな校風という印象。「学習」、「学校行事」、「部活動」を教育活動の3本の柱とし、それぞれ個々の目的や能力に応じて、バランスよく取り組むことを理念としている。運動部はサッカー部や野球部が特に盛んで、文化部では、全国高校即興型英語ディベート合宿・大会で優勝するなどの英語部、4年連続全国大会出場の吹奏楽部などが盛ん。宇宙飛行士の野口聡一さんは卒業生。

【大学合格実績】

大学合格実績だけを見ると、近年はやはり小田原が頭一つ抜けている。さすが重点校の一角を担うだけはある。小田原、平塚江南、茅ヶ崎北陵と、“入口”の偏差値がそのまま“出口”に表れているような感じ。かつては上記3校とも似たような実績だったが、近年(特に2023年)の小田原の実績には目を見張るものがある。平塚江南はすぐ近くの中等教育学校への入学者増、茅ヶ崎北陵は藤沢・鎌倉方面への流出といったことが伸び悩みの一因かもしれない。

■ 西湘vs大磯vs鶴嶺
(内申、偏差値は全県模試平均値)

西湘内申106.2 偏差値52.4
プログラミング教育推進校

陸上部、弓道部、男子ソフトテニス、少林寺拳法部が関東大会以上。また、文科省のDXハイスクール採択校でもあり、プログラミング教育推進校にふさわしい取り組みをしている。主にVR技術の利⽤について探究し、Meta quest3 を約60台導⼊。理系に強く、ロボットやプログラミングに興味のある子には良い環境かも。
大磯内申105.1 偏差値52.2
グローバル教育研究推進校

県内で2番目に海に近い、のんびり平和な学校という印象。文化部では吹奏楽部や囲碁部、運動部ではバスケ部や弓道部が特に優秀な成績を納めている様子。また、SF研究部の「磯高戦隊イソホークス」はTBSのニュースで特集されたことも。海外交流もあり、2024年度はオーストラリアへ研修旅行。創立100周年を迎え制服も一新。
鶴嶺内申102.9 偏差値51.2
グローバル教育研究推進校

陸上部やサッカー部が盛んな様子。JRC部というボランティア活動をしている部もあり、市民祭りのお手伝いや、海外清掃、老人ホームへの訪問などをしている。また、グローバル教育研究推進校として、海外交流も盛ん。毎年、数名の生徒が海外の高校へ1年間の留学。湘南エリア屈指の国際派の高校として知られている。

【大学合格実績】

学区があった頃のいわゆる2番手校という位置づけだった上記3校。昔からこれらの地域にお住まいの保護者様であれば、“上位校”というイメージがおありかと思うけれど、それは今は昔。いずれも偏差値帯は50台前半のため、近年は中堅校というイメージが受験界では定着している。
さて、これら3校なのだが、学校の規模を考慮すると、「合格率」という点では大磯がやや優れているようだ。ほぼ同じ偏差値帯の3校だが、大磯には入学後に伸ばす指導力や環境があるのかもしれない。地元の西湘高校は近年の低倍率の影響もあってか、数年前と比べて実績が大きく落ち込んでしまっているのは否めない(もっと定員を絞れればいいのに)。頑張ってほしい。

実績というのは合格率が大事。仮に東大30名の合格者が出たA高校とB高校があったとして、A高校の卒業生数が400名で、B高校の卒業生数が280名であったなら、言うまでもなくB高校の方が進学指導に優れていると言える。

極論してしまえば、どこの高校に行こうとも、本人の頑張り次第でいくらでも大学には進学できる。ただ、出来るだけ上位の高校に進学するメリットは、やはり環境。
① 指定校推薦枠が豊富
もはや大学進学の半数が学校推薦型あるいは総合選抜型の近年では(時代も変わったものだ)、指定校推薦の大学が数多くある高校はやはり有利。ちなみに私立高校の「特進」のような最上位コースの生徒は、この指定校推薦の枠はほぼもらえない。一般受験でより高い大学を目指すよう指導する学校がほとんど。
② 生徒の進学意欲
身近なクラスメイトが難関大学等を目指す空気が上位校には普通にある。学校の施設とか授業レベルとか云々ではなく、「朱に交われば赤くなる」とはよく言ったもの。「アイツが行くなら俺も」、やはりこれが上位校のいちばんの強み。

完璧な高校などなく、どこも一長一短は必ずある。いちばん大事なのは、自分の目で実際に見てみること。生徒、校舎、部活や行事の様子・・・。情報過多の昨今、振り回されずに、自分の心と身体で感じたものに忠実であれ。個人的には、近すぎず遠すぎず、の高校が良いとは思う。通学時間に多くを費やしすぎるのは少し時間がもったいないかなと。今よりも少し行動範囲・世界を広げられるような学校を。
以上、多少の主観も込みだけど、参考にしてもらえたら幸いです。

公立高校入試まであと2週間!どうやって勉強する?

公立高校入試まであと2週間。この時期になってくると、「今から必死に勉強してもたいして変わらない」などと言って、謎の“調整期間”に入り、勉強のペースダウンに入る子が出てくるけど、トンデモナイ勘違い、それは絶対にNG。まだまだ伸びる時期だ。

定期テスト前を思い出そう。5教科なら2週間程度でテスト範囲を仕上げてきたはず。英語なら文法や単語のUnit二つ分ぐらい、数学なら二次関数、理科なら化学なり物理なりの分野一つ、社会なら時代一つ分や地域二つ分ぐらい。そう、各教科1~2単元分なら2週間で爆上がりさせられる

だから、過去問&模試の復習(解き直し)と並行して、明らかにまだ足を引っ張っていると思われる単元を潰す勉強をしよう。例えば・・・
理科の生物分野、
社会の歴史分野の奈良・平安時代・・・
などのように、点数に直結しやすい単元をピックアップし徹底的に。

受験というのは、ギリギリまで精一杯勉強してきた者が勝つ。しかも、まだ土曜日曜が2回ずつ、祝日も1回あり、勉強する時間は十分に確保できるのだ。よく分からない謎の“調整”なんて愚の骨頂。1点でも2点でも上げられるように、最後の最後まで足掻こう(ただし夜更かしは厳禁)。

これまでの努力が実を結ぶか否かは、
このラストスパート期の過ごし方次第。
ガンバレ!中3受験生!!

最終決戦まで、あと・・・
14日!!

主体性に任せてみる

「宿題」。子どもたちにとっては、いや~な響きだろう(笑)。かつて子どもだった今の大人もそうだったはず。宿題とは嫌なものだ。だってメンドクサイもの(笑)。でも、時流だろうか、そんな宿題というものに対する考え方が、教育現場では随分と様変わりするようになって久しい。親御様が子どもだったころは、○○ページから○○ページまでとか、所定のToDoがあったものだが、近年は“自主学習”という名の下、子どもの主体性に任せた宿題(?)なるものが多い。そう、何をやるかは子どもたちの自由。

「主体性に任せる」。聞こえはいいけど、何をやってもOKというのは、子どもによっては難しいものだろう。「何をしていいか分からない・・・」と、矛盾するようだけど、自由であればあるほど不自由に感じることも。ただ、このような学習が功を奏することもあって、たとえば、テレビ番組の「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」は、大人顔負けの知識を身につけた子どもの“博士ちゃん”には毎回驚かされる。これこそまさに主体性、好きなことをとことん突き詰めていった賜物だろう。

子どもたち皆がこのようになれればそれは理想だろうけど、現実的には難しい。ゆえに、時流に逆らうようだけど、ある程度は指導する側が指示した方が良いと思っている。しかもここは学習塾だしね。ただ、直近の中1・中2の授業では、この主体性なるものを少しでも育てるために、宿題の出し方を少し変えている。

例えば中1英語。こちらが指示したページ+個々が必要と思われるページ(2ページ分)、という感じ。第4回定期テストは学年の総まとめ、範囲も広い。復習するべき内容も多く、それは個々に異なる。そのため、各自に考えさせた。「自分のウィークポイントは何かを考え、テストに向けて取り組んでおくべきこと」を。また、中2社会では地理・歴史いずれかで復習が必要と思われる単元を2ページ分指示している。

宿題はメンドクサイもの。
でも、メンドクサイこと、できればやりたくないようなことでも、やり切れる力は後々の人生で大いに役立つ。大人になると、やりたくないことでもやらなければならないことなんて山ほどあって、それを「やりたくないからやりません」「メンドクサイからやりません」なんて通用するわけがない。世の中そんなに甘くない。でも、子どもの頃にそういうことときちんと向き合って、やり切ってきた人というのは、責任ある、信頼される大人になれる。

でも、あまりにもこの主体性が幅を利かせすぎると、将来的に「やりたくないことはやらない」という人が増えすぎてしまわないかと危惧する今日この頃。仕事が長続きしない若者が増えている一因ではなかろうかとも思ってみたり・・・。その点で言えば、理不尽なことにも耐えてきた40~50代のいわゆるロスジェネ世代はある意味強い(笑)。

\ 第10期生 合格第一号 /

CLEAR第10期生、合格第一号!

国立 沼津高専電子制御工学科

いやはや・・・まさか合格第一号が国立高専(推薦入試)とは(゚Д゚)。
とにもかくにも、おめでとう🎉

良い機会なので、少し高専について書いておきたい。

■そもそも高専(工業高等専門学校)とは?

工業科の高校と同じように認識されている方がいるかもしれないけど、それと高専とは全くの別モノ。高専は大学や短大と同じく高等教育機関の一つで、「高校+大学専門課程」を高大一貫教育の5年間で行う学校。その中でも国立高専は全国に51校。

また、選抜方法も高校とは異なっていて、推薦入試と一般入試の2種類の選抜方法がある。
【推薦入試】
「調査書(内申点)45点+面接30点」で選抜
合格が確約されている推薦入試ではなく、“落ちる”推薦入試。
【一般入試】
「学力検査(5科)600点+内申点160点」で選抜
学力検査の数学・理科はそれぞれ1.5`倍。内申点は5科が4倍、4科が3倍。
国立高専の一般入試の問題は51校共通で、やはり理数はハイレベル。沼津高専の偏差値は65ぐらいなので、公立トップ校に合格する程度の学力が必要だ。ちなみに推薦合格者はよく学力が低いなどと揶揄されがちだけれど、今回合格した子に関してはそんなことは一切ない。一般入試に向けてもしっかり勉強していて、過去問でも合格者平均点は十分に超えていた。

<沼津高専HPより>

■高専の魅力とは?

<国立高等専門学校機構HPより>

まず驚きなのは就職率で、その求人倍率が10~20倍。高専生は企業にとって引く手あまた。やはり即戦力として期待されていることの表れだろう。また、大学編入の際もほとんどが国公立大学なのだ。

■高専に向いている人は?

このように書くと、「高専は何と素晴らしいのだろう」と思うかもしれないけれど、高専に進むというのは、それなりの覚悟が必要だろう。確かに、将来的なヴィジョンがはっきりとしていて、工学系に強い興味がある中学生なら、高専は極めて魅力的な環境だろう。けれども、その興味、または将来的なヴィジョンが変わって、途中で進路変更をしたくなったとしても、高専に一度入学した以上、その変更は難しいというのが現実。また、大学編入を希望する際も、高専で学んだ学科のある学部以外に編入することはできない。

だから、「何となく面白そうだから」とかいう安易な理由で高専を選ぶと、後々「やっぱり高校にしておけば良かった・・・」と後悔することになりかねない。

一方、「ものづくりが好き」「工学系に強い興味がある」「理数系の科目が得意」、そして、好きなこと(ロボット製作、プログラミングなど)にのめり込める人や、目標に向かってコツコツ努力できる人、将来やりたいことが明確な人には最適な環境だろう。

そんな高専に進む弊塾の中3生。受験を意識し始めた頃は、小田原か平塚江南かといったところだったが、沼津高専の説明会に行って腹が決まった。上記のような高専に進むことのメリット・デメリットについても、親御様を交えて何度も話し合いをし、最終的に・・・決断。

春から寮生活が始まる。親元を離れての生活だ。勉強も私生活においても、きっと思うようにならないこともたくさんあるだろう。でも、その経験は全て自分の糧になるし、何よりも、自分で決めた道。それを正解に出来るか否かも自分次第だ。

素晴らしき自立への第一歩。
心から、おめでとう。