要するに「学力向上進学重点校」って何?

地元の小田原高校が2024年度以降の学力向上進学重点校に指定されたことを受け、ここで改めて「学力向上進学重点校とは何ぞや?」について述べていきたいと思う。

そもそも「学力向上進学重点校」とは?

将来のリーダーに求められる資質・能力を育むことができるよう、主体的、総合的、探究的な学びをとおして、様々な教科等で身に付けた資質・能力を活用して課題を解決する思考力・判断力・表現力等の育成に取り組み、希望する進路の実現を図ります。(県教委HPより)
学習指導を通じて、将来のリーダーたる資質を育てるという、まさに崇高な理想を掲げる学校群といったところだろうか。

学力向上進学重点校の歩み

2007年
学力向上進学重点校(以下、重点校)の歴史は2007年にまでさかのぼる。その最初の重点校がこの10校だ。
湘南 / 横浜翠嵐 / 柏陽 / 小田原 / 光陵 /
多摩 / 横須賀 / 鎌倉 / 横浜国際 / 平塚江南
ほとんどが旧学区トップ校。いずれも伝統ある進学校が指定された。厚木が入っていなかったのが今思えば不思議。

2010年
その後の2010年に、次の8校が加えられ18校となった。
川和 / 希望ヶ丘 / 横浜緑ケ丘 / 追浜 / 秦野 /
厚木 / 大和 / 相模原

2013年
その18校が再指定され、その中でも横浜翠嵐と湘南はアドバンス校となり、重点校の牽引校ともいえる役割を果たした。
湘南 / 横浜翠嵐 /
柏陽 / 小田原 / 光陵 /
多摩 / 横須賀 /
鎌倉 / 横浜国際 / 平塚江南 /
川和 /
希望ヶ丘 / 横浜緑ケ丘 / 追浜 /
秦野 /
厚木 / 大和 / 相模原

2016年
これまでの指定は一旦終了し、以下の17校が「エントリー校」という位置付けに。横浜国際が指定から外れたのが意外だったな。
湘南 / 横浜翠嵐 / 柏陽 / 小田原 / 光陵 / 多摩 /
横須賀 / 鎌倉 / 平塚江南 / 川和 /
希望ヶ丘 /
横浜緑ケ丘 / 厚木 / 大和 /
相模原 / 横浜平沼 /
茅ヶ崎北陵

2018年
改めて以下の基準で上記エントリー校の中から重点校を指定することとした。
①主体的・協同的な学びの教科指導を展開し、高いレベルの能力育成のため、達成するべき学力水準を示している。
②県教委実施の生徒学力調査の結果により、高い学力が身についている。
③生徒の7割以上が、在学期間中に英検2級程度以上の高い英語力を取得している。
④全国規模の大会の取り組みなど、学校の教育活動全体を通じて、豊かな人間性や社会性を育み、その成果をあげている。
⑤難関大学への現役進学に高い実績をあげている。
理念を具体的に示したような感じ。個人的には③⑤がポイント。やはり英語力の向上に力を注いでいて、それを大学進学の実績に繋げようとする思惑か。で、指定されたのが以下の4校
横浜翠嵐 / 湘南 / 柏陽 / 厚木
※横浜翠嵐と湘南は2017年に先行指定

2021年
川和が追加指定され5校になり、エントリー校も横浜国際が再指定され13校に。
●重点校
横浜翠嵐 / 湘南 / 柏陽 / 厚木 / 川和

●エントリー校
小田原 / 光陵 / 多摩 / 横須賀 / 鎌倉 /
平塚江南 /
希望ヶ丘 / 横浜緑ケ丘 / 大和 /
相模原 / 横浜平沼 / 茅ヶ崎北陵 / 横浜国際
ちなみにこれら重点校及びエントリー校の中には、文科省によるSSH(スーパーサイエンスハイスクール)、神奈川県による理数教育推進校に指定されている高校が多い(小田原、多摩、平塚江南、希望ヶ丘、横浜緑ヶ丘、鎌倉、厚木、相模原)。

2024年
で、2024年度以降の重点校がこれらの8校。
横浜翠嵐 / 湘南 / 柏陽 / 厚木 / 川和
横浜緑ヶ丘 / 多摩 / 小田原
横浜緑ヶ丘、多摩、小田原が加わり8校に。ちなみにエントリー校は取り組み状況や成果によってその指定が取り消される可能性もあるため、まだはっきりとは分からない。来春改めて指定されるとのこと。なお、↓が上記8校の直近の難関大学合格実績。一通り各校の実績には目を通したけれど、横浜翠嵐や湘南を除けば、国公立では厚木に一定の強みがあるような気がする。

重点校は他校と何が違う?

●予算が他校より多い
重点校には重点校にふさわしい人員と予算が配備されている。大学進学に向けてより一層の教育環境の充実を図るため、優秀な教員を多く配備したり、ICT環境を優先的に整えたりすることができる。

●重点校同士の交流がある
重点校同士、特に英語学習についての交流が盛んらしい。重点校の生徒同士あるいは教員同士による即興型英語ディベート大会を開催したり、海外リーダーシップ研修として海外の大学を訪問したりというプログラムもあるそうな。

で、結局のところ重点校って?

難関大学の現役合格に向けて学習環境がより一層整備された学校で、特に英語力向上に力点を置いている(SSHや理数教育推進校は理系科目にも)、と言えそうだ。

重点校の魅力とは?(個人的意見)

確かに予算や学習環境が他校よりも整えられているのは魅力的ではあるけれども、そのようなハード面より、やはり「そこに集う生徒」=ソフト面、にこそ魅力があるように思う。多感な青春期、高い志をもった者同士が切磋琢磨できる経験というのは、一生モノの財産ともなるにちがいない。どこそこの名門大学に進学しているとか、偏差値の高い難関大学に合格しているとか、そんな結果云々よりも、そこに向かう過程における自己研鑽。そういう経験こそ貴く、生きる力を育むものだ。

最後に
とは言え重点校が絶対などでは決してない。高校時代の3年間というのは、大人になってからの3年間とはワケが違う。高校が目指している方向性、校風、そして、卒業後もしっかりと見据えたうえで、何を学び、どんな経験をし、それらをどう進路に繋げていきたいか、どんな3年間にしたいか、あらゆることを総合的に考えた志望校選択を。

“最後の”定期テスト

中3受験生にとって、内申点を決するという意味では事実上の“最後の”定期テストが近づいてきた。

内申点の確定=公立高校入試(学力検査)に向けての持ち点が決まる、ということ。また、私立高校のおいては単願あるいは併願、いずれもその可否が決まるということ。第一志望合格に向けての、まさにココイチバンのときだけに、子どもたちはもちろん、我々もいつも以上に熱が入る。

テスト範囲までの学習は終え、今は演習による得点力強化期間。言わずもがな、点数を取るためには練習=アウトプットをどれだけ重ねられるかがカギ。机間巡視をしながら個々の取り組み、習熟度を注視する。

「ふむふむ、この様子なら大丈夫そうだ。」
「…う~む、少し理解が足りていないか?」
「…むむむ…!基礎基本からやり直しか?」

…とアレコレ思いつつ、子どもたちそれぞれに助言をしたり、時には気合い注入(?)したり(笑)。

毎年のことながら、この中3の“最後の”定期テストにおける英数はいずれも厄介だ。英語は関係代名詞や分詞、数学は二次関数や相似、いずれも苦手な子にとっては鬼門ともいえる単元がズラリと並ぶ。とはいえ入試必出かつ差がつくところでもあるため、それも意識して取り組ませる。ウルトラCなどない。こればかりは練習量がモノを言う。解きまくるのだ、それこそ滝に打たれるがごとく(汗)。

そんな“最後の”定期テストまで、
ナンダカンダで2週間を切っている。
「次はガンバル」は通用しない。
中3受験生、
Fight with your back to the wall!!!

楽習(ガクシュウ)タイム

北陸地方の県を一つも答えられない高校生、
イギリスや中国の首都を知らない中学生、
福岡県がどの地方にあるのか分からない小学生。

弊塾には少数だが、こういう子どもたちがいるのも現実(汗)。どうにかならんものかとず~っと悩んでいたところ、一つ試してみたいことをカタチにしてみた。

『どこでもドラえもん日本旅行ゲーム5』
ボードゲームを通じて学習しようという試み。
覚えることの多い社会は苦手とする子が多いのもホントのところ。覚える⇒つまらない⇒勉強しない、という悪循環。ならば楽しみながら覚えてみようということだ。このすごろく、日本と世界を旅行しながら各地の名所や名産を学べるというもの。

試しにeトレの時間を使って実践してみたところ…

盛り上がる×2(笑)。こちらの予想を上回るほどの盛況ぶり(汗)。

ふつうにコマを進めるか、または列車を使うかフェリーを使うか、はたまた飛行機を使って進めるか。もちろんただでは乗れないため、どのように“お金”を使うかも攻略のポイントになる。けっこう頭を使う仕様になっている。

デジタルゲームが主流の現在だが、このようなアナログゲームも面白いものだ。子どもたちの反応から、定期的に開催することに。名付けて「楽習(ガクシュウ)タイム」…センス悪…(汗)。次回は11月中旬~下旬に行おうと思う。

目標は小学生のうちに日本や世界に関わる基礎知識を身に付けること。
ガンバレ!小学生!!!

教科書を大事にせよ

勉強するときに、参考書なるものはその使い方によってはとても役に立つものだ。しかしながら、参考書は文字通りにあくまで参考にするための書籍であるということを忘れてはならない。

基本は教科書だ。最近の教科書は本当に良く出来ていると思う。当たり前のことだが、公立高校の入試においては、教科書に記載されていないことは出題されないわけで、それはまた教科書に記載されていることは出題されるということでもある。とにもかくにも教科書の内容をキッチリと自分のモノにすることに努めよう。

参考書をやたらと買い求める子は、得てして教科書を蔑ろにしていることが多い。なぜか?読むのが面倒くさいからだ。ちゃんと読めば分かりやすく書いてあるにもかかわらず読もうとしないから授業内容を理解できない。理解できないから勉強しようとしない。勉強しようとしないから結果として成績も振るわない。そして、参考書に頼ろうとする…のだが、そもそも教科書をちゃんと読もうとしない子が、教科書よりも詳しい内容が書かれている参考書を読もうとするだろうか

一方、私立高校の入試などでは、公立中学校の授業では扱わないような問題も出題されるため、教科書だけでは心許ない。ただ、教科書ありきの参考書だ。また、大学入試も然り。同じく私立大などでは教科書だけでは到底太刀打ちできない問題もワンサカ出題されるので、参考書は必携だろう。少し補足をすると、旧学区トップ校などの上位高校なら、大学入試を意識した教材を使っていることが多いため、基本的には学校の教材で事足りるだろう。しかし、下位高校では正直それが難しい。中学内容の復習が多くを占めていたり、大学入試に対応できるだけの問題を扱っていなかったりするからだ。そういう場合はやはり市販の参考書や問題集を買いそろえたほうがいい。

ちなみにこちらは県内某私立高校の英語入試問題の一部。中学英語では習わない文法や単語もあり、普通の中学生にとっては読むのにかなり苦戦する。

そしてこちらも同私立高校の数学入試問題の一部。「分散」という高校数学の用語も。

たとえ私立であっても、まずは教科書が土台。それを蔑ろにして片っ端から参考書やら問題集やらに手を出しても学習効果は望みにくい。
くれぐれも忘れることのないように。

神奈川公立高校入試の英語で80点以上を目指すには

このブログでもしばしばテーマにさせてもらっているけれど、神奈川公立高校入試の英語は安定の難しさと言っていい。

とい言うのは、上の表からも明らかなように現行の入試制度になってから、5教科の中で唯一、合格者平均点が60点を超えていないのが英語だからだ。特に2016、2019、2020年度では50点を下回る難度。また、業界で物議を醸した2014や2015年度の理科も凄まじかったけれど(汗)。ちなみに難易度の推移から、今年度の国語は間違いなく難化するだろうな。

とは言え、横浜翠嵐や湘南を始めとする県下のトップ校なら90点台、小田原や平塚江南といった地域のトップ校なら80点台が合格するための絶対条件ともいえるのが英語だ。理科や社会は難易度の変動が著しく、また、数学はたとえトップ校でも80点台が極めて難しいのが近年の傾向。ゆえに、トップ校受験者にとっては英語+国語で稼いでいかなければならない。

そのためには、配点の高い読解問題(問6~問8)にどれだけ時間をかけられるかが勝負になってくる。これら読解問題に30分は費やせるような時間配分でトレーニングしていくべきなのだが、そこで厄介になってくるのが語順整序(並べかえ)と条件英作文だ。これまたかなり難度が高く、毎年受験生を悩ませる。以下に少しその例を。

問4(語順整序 ※1語不要)

2023年度

(ウ) Eri, ( 1.have  2.we  3.milk  4.are  5.any  6.do ) left in the bottle?
【答】Eri, ( do we have any milk ) left in the bottle?
分詞の後置修飾⇒「瓶に残っていた牛乳」に気づけたかどうか。leftが過去分詞と気づけても選択肢にhaveがあるため現在完了形と勘違いしてしまう受験生もいたかも。
(エ) Don’t ( 1.afraid  2.asking  3.be  4.to  5.questions  6.of ) if you have something you don’t understand.
【答】Don’t ( be afraid of asking questions )if you have something you don’t understand.
前置詞+動名詞⇒ofに続く形が名詞のカタマリ(動名詞)に気づけたかどうか。この<前置詞+動名詞>は近年頻出パターンの一つ。

2022年度

(ウ) I’d like to buy a new computer, but I can’t ( 1.should  2.I  3.one  4.to  5.which  6.decide ) buy.
【答】…but I can’t ( decide which one I should ) buy.
間接疑問文⇒should I~としないように。またdecide to~を誘発するような問題構成もヤラシイ。あと<which+名詞>も意外とできない子が多かったのでは。
(エ) But I ( 1.better  2.wish  3.were  4.I  5.could  6.at ) playing it.
【答】But I ( wish I were better at ) playing it.
仮定法+比較級⇒個人的には近年で最高難度。be good at~ingは知っていても、このgoodを比較級で使うことに慣れている受験生は希だったのではなかろうか。それに仮定法まで加わっているため難儀。

問5(条件英作文)

2021年度


【答】How many students watch movies…?
★実は中1レベルの問題。でも正答率が低かったのは、<how many+複数名詞>を主語として使うのには慣れていないから。おおくの受験生がHow many students do…と書き出したのでは?

2018年度


【答】When will it be returned?
★<助動詞+受動態>の疑問詞付き疑問文。ただでさえ疑問詞を伴う受動態の疑問文は間違えることが多いのに、それに助動詞まで加わっている。

このように問4や問5には、80点~90点台を阻むような難度の問題が随所にある…が、トップ校に合格するためには越えなければならないハードルだ。数秒考えて答えを導けそうになければ思い切って飛ばすのもアリ。とにかく読解問題群には30分を費やし、そこで稼ぐことを優先しよう。

ガンバレ!中3受験生!!!

小5&小6漢字100問テスト!!

学校もほどなく前期が終了。これまでの漢字の習熟度を確認するため、小5・小6は漢字100問テスト(教科書準拠版)を実施した。もちろん読み取り&書き取り。

50問で100点満点、ではなく、100問で100点満点のガチンコテスト。事前に出題範囲の漢字リストを配布し、2週間~3週間の勉強期間を与えた。とは言え漢字を苦手とする子にとってはハードルが高かったろう…が、まずはムリと決めつけずやってみることが大事。

するとどうだろう、結果はなんと…

小5・小6いずれも全員90点以上!中には満点の子も!

子どもたち、よく頑張った。
90点台という高得点も嬉しいけれど、苦手なことも嫌なことも、逃げずに向き合ったことが何より喜ばしい。

この調子で語彙力の向上に努めよう。
言葉を知れば理解は深まり、世界も広がる。
語彙力、読解力は、全ての学びの礎だ。