【勉強お役立ちブログ】高3が秋から取り組むべき勉強とは?(再掲)

昨年の今頃に投稿した記事の再掲です。

受験生にとっては“天王山”とも言える夏が終わった。
これから本格的な秋を迎えるにあたって、受験生が秋以降にやるべき勉強について簡単に述べていきたい。

受験生が秋からやるべき勉強①
共通テストレベルの問題
受験生が秋以降にやるべき勉強1つ目は、共通テストレベルの問題に取り組むだ。共通テストの過去問(赤本や黒本)を使うでもいいし、数学ならチャート式の共通テスト対策などを使うのでもOK。夏休みまでは基礎基本の定着が目標だったが、秋からは積極的に入試本番レベルの問題に触れていこう

受験生が秋からやるべき勉強②
志望校の過去問
受験生が秋以降にやるべき勉強2つ目は、「志望校の過去問に取り組むだ。
これは共通テストほどガッツリやらなくてもいいけれど、徐々に勉強スケジュールに組み込み、志望校の傾向に合わせた勉強をしていこう(共通テストの目標点に近づいてきたぐらいに)。ちなみに、志望校の試験で一切出ない問題はサラッと流す(解説を読む)程度でOK。早めに志望校の入試レベルに触れることで足りない部分を明確にできれば、効率的な対策ができるようになる

受験生が秋以降にやるべき勉強③
「抜け」があったら戻る
受験生が秋以降にやるべき勉強3つ目は、「『抜け』があったら戻るだ。
入試レベルの問題に触れてみて、明らかに抜けている、完成度が低い、と感じられた部分はすぐに戻って復習しよう。出来ていなかったところの類題を数題解く感じで補強していけばいい。しばらくするとまた「抜け」が生じるだろうけど、その度にちょっと復習していくことで、習熟度が確かなものとなっていく。

受験生が秋からやるべき勉強④
同じ問題を繰り返す
受験生が秋以降にやるべき勉強4つ目は、「同じ問題を繰り返すだ。
どんどん新しい問題を解きまくるよりも、同じ問題を「少し忘れてるかなぁ」くらいのタイミングの度に何度も繰り返すほうが勉強の効率は高まる今手元にある問題を見た瞬間に正解までの道筋が浮かんでくるくらいまで繰り返すのが理想だ。なお、文系理系問わず必要な英語は、兎にも角にも単語力。常に単語帳に目を通して単語力を確かなものにしよう。また、国公立や私立文系なら古文単語も同様。いずれも文法が少々あやしくても、単語力があればかなりカバーできる。

受験生が秋からやるべき勉強⑤
基礎基本を疎かにしない
受験生が秋以降にやるべき勉強5つ目は、「基礎基本を疎かにしない」だ。
入試レベルに偏ってしまうと、「ついうっかり」が頻繁に起こりえるため、基礎基本の振り返りは適宜やるようにしよう。英語なら文法、数学なら計算と、とにかく少しでも触れるようにすることで、ケアレスミスも減っていく。

最後に。
当たり前だけど、毎日勉強しよう。
ここから入試本番までは、勉強しない日をつくってはいけない。
自ら決めた道、最後まで走り抜け、やり抜け。
「次はガンバル」などと言うな。
そういうヤツは一生言い続ける。
今、ガンバレ!高3受験生!!!

【勉強お役立ちブログ】中3が秋から取り組むべき勉強とは?

タイトル通り、中3が秋から受験までどのように勉強していけばよいかについて説明していきたい。結論から言うと…

① 範囲の広いテスト形式の総合問題を解く(入試過去問・模試など)
② ①で抽出した弱点の補強に努める

では詳しく述べていこう。

① 範囲の広いテスト形式の「総合問題」を解く(入試過去問・模試など)

狙いは、
広い範囲の記憶を刺激するため
「『テスト=点数が出る』ため緊張感をもって取り組める」

これを第一に考えよう。過去問や模試は、広い範囲を基礎から応用まで、バランスよく取り組めるように構成されている。丸付けをし、解説を読んで理解するところまできっちりやる。そうすると当然、できなかったところや理解が難しいところが出てくる。でもそれでOK。むしろ、弱点を抽出することもこの勉強の狙いの一つ。とにかくよほどスッカラカンになっていない限り、総合問題を解く機会を増やすことが大事だ。過去に受けた模試や学力テスト、入試過去問を最大限に活用してほしい。一方、英語の「不定詞」とか「関係代名詞」とか、単元ごとの勉強ももちろん必要なのだが、それに終始してしまうのは範囲の狭い定期テストレベルの勉強
また、テストと名の付く以上、点数が出る構成になっている。点数が出るとやはり緊張感も増すものだ。集中力も違ってくるだろう。

【NGな勉強】
「単元ごとに学習していく“だけ”の勉強」
理由は…
●パターン化された問題にしか対応できなくなる
答えは同じなのに少し問われ方が変わるだけで途端に解けなくなってしまうということ。初見の問題にめっぽう弱く、似たような形式、同じような問題でないと対応できないというのは、学校の成績は良いけれど入試の点数が伸びない受験生の典型的な例。
●学習を進めていくうちに過去の内容から順に忘れていきやすい
例えば歴史。古墳時代、飛鳥時代…江戸時代、と順に学習を進めていくと、入試前には古墳時代など記憶の彼方になってしまっていることも…。
ゆえに…
単元ごとの学習は範囲の広いテスト形式の学習と並行して行うのが望ましい

② テストで抽出した弱点の補強に努める

これが秋からの勉強法の2つ目。1から10まで全部やろうとするのではなく、まずは弱点の補強に努めたほうがいい。具体的には、総合問題のテストで間違いの多かった単元を、学校のワークや教科書準拠の問題集などで復習する。ちなみに模試の個人成績票には単元ごとの到達度が載っているのだから有効活用すべき。▼

難しすぎる場合は、まず解答・解説をしっかりと読み込んでから実際に解いてみよう。そして数日置いて忘れた頃に(←これが大事)、今度は何も見ないで解いてみる。これらを繰り返して弱点の補強に努めよう。「覚える⇒忘れる⇒覚え直す⇒また忘れる…」の繰り返しで記憶は定着していくものだ。矛盾しているかもしれないけど、“覚えるために一度忘れる”のだ。

【NGな勉強】
「アレもコレもと多くの問題集に手を出す」
理由は…
●いろいろとやりすぎてもどれも中途半端になるだけ
勉強の基本は、「これ!」と決めた1冊を徹底的に繰り返すことにある。目安としては最低でも3回は繰り返したほうがいい。1教科1冊あれば十分。真面目な子ほど、「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ…」と陥りやすいので気をつけよう。

弱点を発見したら、それはむしろチャンスだと思うべき。伸びしろがあるのだから。例えば得意な数学を80点から90点にするよりも、苦手な国語を40点から70点にする方が総合点は上がる。

上記はあくまで一般例に過ぎないけれど、最低限守ってほしい勉強の仕方。参考にしてみてほしい。

ガンバロウ!中3受験生!

【勉強お役立ち(英)】shouldとought toとhad betterとの違いって?

久しぶりの勉強お役立ちブログ英語編!

「~するべきだ」とか「~したほうがいい」という忠告や助言を表すものとしては、助動詞のshouldとか、あるいは ought to や had better などを学習する。日本語に訳すとほぼ同じようなこれらの表現だけれど、実はニュアンスがかなり違う。ではいってみよう!

① should は控えめな忠告・助言(主観的)
日本語で「~するべきだ」と聞くと、強い言葉の印象を受けるけれど、shouldを使った英語の場合はそれほど強い言葉ではない。むしろ、話し手の主観的な意見として、「~するべきだ」「~したほうがいいと思うよ」と助言をする時に使う。

You should exercise every day.
「毎日運動したほうがいいよ。」
You shouldn’t tell lies.
「ウソをつくべきではないよ。」

② ought to は当然の忠告・助言(客観的)
ought to は法律やマナーなど、客観的な判断材料があるときの忠告や助言をするときに使う。そのため「(当然)~するべきだ」の意味が含まれる。主観的なshouldよりも客観的なought toの方がやや強めというイメージをもっておこう。

You ought to do your homework.
「宿題は(当然)するべきだ。」
Such things ought not to be allowed.
「そのようなことが(当然)許されるべきではない。」

ought to の否定形はought not to~。忘れずに^_^

③ had better は警告
まずネイティブはhad betterとはほぼ言わず、 ’d betterのようにhadは主語と一緒に短縮される。まぁ受験にはあまり必要ない知識だろうけど、英語を将来的に使いこなせるようになりたいという子は覚えておこう。
ではでは本題へ。had betterは日本語にすると確かに「~したほうがいい」なんだけれど、そこには「そのとおりにしなかったら、良くないことが起こるよ」という、半ば脅しとも思えるニュアンスが含まれている。だから、had betterは「警告」として覚えておこう。

You’d (You had) better go to the doctor
「医者に行ったほうがいいよ。」
(さもないと、症状が悪化するかもよ。)
You’d (You had) better not leave your backpack.
「荷物を置きっ放しにしないほうがいいよ。」
(さもないと、盗まれるよ。)

had betterを否定するときはbetterの後にnot。くれぐれもhad not betterとしないように

should / ought to / had better それぞれのニュアンスの違いは理解できただろうか。助動詞やその類似表現は話し手の気持ちを表すので、特に英語力を磨きたいという子はしっかりと使いこなせるようになろう。

ガンバロウ!中高生!

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【勉強お役立ち】ガンバル小学生へ=読書感想文お助けプリント=

夏休み=宿題…(T_T)、という子どもたち(笑)。
でも、遊んでばかりもダメ、勉強してばかりもダメ。何事もバランスが大事で、たくさん遊んでたくさん学ぼう。受験学年でない限り、通塾生にはよく話すこと。

そんな子どもたちにとって、夏休みの宿題で頭を悩ます一つが読書感想文ではなかろうか。「何をどう書いていいかワカラナイ…」とか「結局あらすじを書いただけになってしまった…」とか。

そんな子どもたち、特に小学生に読書感想文お助けプリントをプレゼント。「読書感想文どうしよう…」という子は、参考にしてみてください。

以下の画像をクリックするとPDFファイルが開きます。

ガンバロウ!小学生!

入試問題から見えてくる、各都道府県が求める学力のあり方

2024年度全国公立高校入試から、非常に興味深いことが分かった…というか「やっぱりね」と再確認したのでここに書き残しておきたい。

以下の表は、2024年度の全公立高校入試問題における、英語・国語で使用された総単語数・総文字数の上位10傑だ。

英語は大阪府C問題の2911語が1位。大阪府の公立高校入試では、英数国の3教科において、A問題(基礎)、B問題(標準)、C問題(発展)と分かれていて、各高校がそれぞれ選択できるようになっている。その中で進学校といわれる高校はほとんどがC問題を採択していて、その難易度は英検2級レベル(高校卒業程度)とも。とにかく制限時間内に解くことは困難を極め、かなり英語が得意な受験生でも苦戦するようだ。大阪府が受験生に求める英語力がかなり高いことがうかがえる。東京や神奈川も大阪ほどではないけれど、相当な英語力を受験生に求めている。難化が話題となった神奈川の英語だったが、これを見れば納得。

国語は神奈川県が群を抜いていて、18381文字。これは400字詰め原稿用紙のおよそ46枚分に相当する量だ。文章や資料をいかに早く正確に読みとる力が求められているかが分かるだろう。ただ驚きなのは、これでも神奈川の場合は5教科の中で国語が最も平均点が高いということ。難化した昨年度においてもそれは同様だった。神奈川の受験生はもはやこの分量の文章には慣れているようだ。記述がほとんどないため、とにかく“読む力”を測るということに振り切っていることも、この分量の理由の一つかもしれない。
また、数学や理科、社会においても、設問文が非常に長かったり、資料も多岐にわたったりするため、情報をいかに早く正確に読み取るかが重要となってくる。

神奈川県の公立高校入試を突破するには、
まずは、読解力ありき。
そのうえで、思考力、情報処理力、原理原則の理解力が必要となってくる。
たとえ学校の成績が良好でも、文章を読むことに難がある子は、入試では戦えないのが現状だ。そうならぬためにも、成績に胡座をかかず、実力を磨くことに注力しなければならない。

ガンバロウ、中3受験生。

【勉強お役立ちブログ】入試対策 英文法テスト(中学生向け)

中3、高3、いずれにとっても夏休みは受験に向けて極めて重要な時期だ。

そこで、そんな受験生をバックアップすべく、ささやかながら英語の練習問題をアップすることにした。今回は中3対象だけど、機会をみて高3向けの練習問題もアップしたいと思う。

【中3英語】文法力強化テスト問題(中2までの範囲)
【中3英語】文法力強化テスト解答(中2までの範囲)

上記をクリックすると4回分のテストがPDFで開きます。一応は中2の範囲までですが、教科書によっては中3で学習する内容も含まれています。あくまで小田原市採択の教科書(光村図書『Here we go』)に準拠した内容となっていますのでご注意ください。通塾生以外の生徒も、同業の先生方も、いずれも自由に使ってもらって構いません。少しでも役立てば幸いです。

ガンバロウ、中3受験生。
伸びる夏を、共に…!

夏は受験の天王山!

「受験生の夏休み」まずは高3編。「夏は受験の天王山」とよく言われるが、大学受験はまさにそのとおりだと思う。ではいってみよう。

1.効果的に学習を進めるために

⑴ まずは優先順位!
文系なら英語、理系なら数学、というように、勉強の優先順位を明確にすること。それぞれの習熟度により多少の違いはあるけれど、ザックリと各科目の優先順位をつけるなら以下のとおり。
【国公立文系】英>国or数>社>理(数を使う場合)
【国公立理系】数>英>理>国>社
【私 立 文 系】英>国>社
【私 立 理 系】数>英>理

⑵ 学習計画を立てよ!
夏休みは「基礎の習得」「苦手克服」「過去問」「模試」と、ToDoが山積。一つひとつ確実に取り組めるよう、必ず学習計画を立てよう。

学習計画を立てるうえで◆
・「目標」の設定
(“願望”ではなく目標。あくまで実行可能レベル。)

・「何を × いつまでに × どれくらい」やるかを明確に
(ムチャな計画はNG。とはいえユルすぎるのNG)
・曜日や時間帯で勉強する科目を決める
(学校の時間割のように一定のリズムにした方が計画的に進めやすい)
・「ゆとり」を持たせた計画に
(ギッシリ詰め込みすぎは計画倒れになりがち)

まずは全体の目標、次に科目ごとの目標を立てる。そして、それぞれの目標を達成するためには、「何を×いつまでに×どれくらい」勉強する必要があるのかを考える。計画は目標=ゴールから逆算して立てるべきもの。また、勉強の予定を入れない日や時間、いわゆる「ゆとり」を少し持たせることも大切。計画通りに進まなかった時の調整や、急な予定などにも対応しできるようにするためだ。

⑶ 長時間勉強できる場所の確保
快適に長時間勉強できる場所を確保しておくことも大切。特に「自宅では集中できない」という高校生は注意が必要だ。夏休みはどの施設もたいがい混むため、勉強場所を確保するのに時間がかかってしまうこともありえる。学校や塾の自習室を有効に活用できるならとことん活用すべき。

2.ついやりがち~NGな勉強~

⑴ 周りの勉強ペースを気にしすぎる
学校や塾の自習室等で勉強していると、他の受験生が勉強する姿も目に入る。すると、「もう赤本を解いてる!?」「自分よりずっと長時間勉強してる…」など、焦ることもある。でも、あくまで「自分は自分、人は人」。志望大学や得手不得手、夏までの積み重ねなど、状況はそれぞれ異なるのだから、勉強のペースや内容も違って当然。周りと比べることは大事だが、比べて過ぎて無駄に焦るようなことがあってはならない

⑵ 過去問ばかり解こうとする
共通テストや志望大学の過去問にチャレンジすることは重要だが、そればかりになってもよくない。入試レベルの問題演習は、秋から冬にかけて取り組んでいければいい。夏に過去問を解くのは、あくまで「入試のレベルを知る」ことが目的、夏は基礎固めと苦手克服を徹底すべき

⑶ 勉強に偏りがある
勉強には「バランス」が大切。次のような偏りがないように心がけたい。
・インプットの勉強ばかりでアウトプットの勉強をしない
・計算問題ばかりを解く
・文法問題ばかりを解く
・特定の科目や分野ばかりを勉強する…etc.
分野や問題形式に偏りがある勉強をしていると、必ず“穴”ができてしまい、得点が伸び悩む原因になる。総合点が合否のカギ。常に全体を見てバランスの取れた勉強を心がけよう

3.科目別学習ポイント

⑴ 英語
①単語
長時間単語だけ勉強するというのは非効率的。隙間時間などを使って単語帳をフルに活用しよう。単語:意味を1:1で覚えるだけではなく、派生語や多義語、熟語も意識しながら、英文の中で身に付けていこう。
②文法
準動詞(不定詞・動名詞・分詞)、関係詞、仮定法、比較、倒置、強調構文など、英文の構造を把握するうえで重要な文法や語法に力を入れよう。
③読解
1日1題は必ず解くことを心がけたい。時間はあまり気にする必要はないので、一文一文の構造を正確につかむことを意識しながら精読を繰り返そう
④リスニング
弊塾でも高3には毎週リスニングを課しているため、夏に特別な取り組みは必要ないけれど、心配ならば共通テスト対策用の問題集で繰り返しトレーニングするのを推奨する。まずはテスト形式で取り組み。その後はスクリプトを見ながら聞き慣れていこう。ただし、それには一定の単語力を備えていることが前提。

⑵ 数学【文系・理系】
①文系数学
共通テスト必出の分野を中心に、典型問題を確実に解けるレベルを目標に何度も何度もやり込むこと。解説が詳しい問題集を使って自力で解答を導くトレーニングを重ねよう。
②理系数学
数ⅠA・ⅡBは共通テストレベルの習得を目標に。数Ⅲも国公立2次や私立一般入試では配点比重の大きな分野のため対策を始めたい。数学Ⅲの概念はイメージしにくいものが多く、成果が表れにくいことで悩む高校生も少なくない。しかし同じ単元を何度も繰り返し演習することで、少しずつ理解できるようになるはず。頑張って欲しい。

⑶ 国語(現代文・古文・漢文)
①現代文
共通テストレベルの文章をできれば1日1題をノルマに(過去問でもOK)。指示語や接続語、小説ならば心情把握に留意しながら、論理的に文章を辿るトレーニングを重ねよう。共通テストで現代文に割ける時間は1題25分程度だが、夏休み中は時間が許す限りじっくり読み込んでOK「何となく」の読解からの脱却を。
②古文
助動詞・敬語の識別や主語の把握が高得点の要。基本レベルの問題集を1冊完成させるつもりで取り組もう(“完成”というのはただ終わらせるわけではない)。また、重要単語は英語に比べればはるかに少なく300語程度のため、夏休み中には一通り覚えきってしまおう。
③漢文
短期集中で十分に得点源になりえるのが漢文。返り点、置き字など、基本レベルの問題集(または弊塾のeトレ)に取り組みながら、句法の習得に努めよう。ただし、現代文・古文に時間が割かれてしまいそうなら、ひとまず置いておいて秋以降に。

⑷ 理科(物理・化学・生物)
①物理
物理の中で最優先に取り組んでほしいのが力学入試で頻出分野であるだけでなく、力学分野のみならず他の分野の問題を解くときにも使う分野だからだ。特に電磁気の電磁誘導などの問題などは力学を理解していないと解くことができない。そのため、この夏休み中に力学は完璧にするくらいの意欲で臨もう。その後で熱と波動、電磁気の勉強を進めていこう。
②化学
化学を勉強する際のポイントは、知識の習得と問題演習をバランスよくおこなうこと周期表や炎色反応、モル計算、酸化還元反応など、知識の暗記だけで得点できる単元も多いので、取りこぼさないようにしたい。夏休みの段階で典型問題が解けるようになっていることが望ましい。それができていれば秋以降に実戦問題に十分に取りかかれる。
③生物
生物は化学や物理と比べると、暗記が得点につながりやすい科目。夏休み中の目標としては、出題範囲の基礎を一通り終わらせてしまうこと教科書レベルの知識は身につけ、問題演習で基礎固めをしよう。ただし記述問題が課される場合、用語の暗記だけでは太刀打ちできないため、各事柄について、数十字で内容をまとめる練習をしておくことが必要(これは秋以降でOK)。

⑸社会
夏休み中は重要用語(教科書太字レベル)の暗記に徹し、全体像(歴史なら流れ、地理なら地域毎の特色等)の把握に努めよう。ノートまとめをするのは構わないが、あまり時間をかけすぎないように。インプットとアウトプットとをバランス良く。
①地理
資料集や地図帳を活用し、地名以外にも重要なことをどんどん白地図に書き込みながら知識の整理に努めつつ、問題集を使ったアウトプットも忘れずに。
②歴史(日本史・世界史)
通史の学習をまずは一通り終わらせよう。現段階では細かい知識は気にせず、大まかな時代の流れをつかむことに努めよう。特定の時代や地域だけ詳しかったり、重箱の隅をつつくような知識があったりと、くれぐれも歴史マニアにはならぬように
③公民(現代社会・政治経済・倫理)
共通テストレベルの公民なら、教科書に載っている基礎知識で問題が解ける
。ただし、単なる暗記ではなく理解することが大切。夏休み中は教科書や基本レベルの参考書にくり返し目を通し、基礎固めをしておこう。

頑張れ!高3生!!!

評定3は真ん中?=初めて5段階評価を受ける中学1年生とその親御様へ=

過去に何回かアップしているこの記事。定期的に読んでくださっている方がいるようなので、改めて一部を編集してアップすることにした。中学生はもちろん、その親御様にとって少しでも参考になればと思う。

5段階評価。中学生になって初めて経験する第三者からの数値による評価。◎○△と違って、数値というのは思いの外シビアに感じられるものだ。
ここで、そんな中1やその親御様に、今の中学校の成績の在り方について分かっておいてほしいことを述べていきたい。それは、

“評定3”は決して真ん中ではない、

ということ。「まぁ5段階の3だから、そんなに心配する必要はないか」というのは、もはや過去の話で今は全く違うということを認識するべき。相対評価を経験してきた親御様の世代にとっては、評定3というのはいわゆる真ん中という認識だったと思う。確かに当時はそれは間違ってはいない。でも絶対評価にある今は違う。親御様自身が中学生だった頃の感覚で我が子の成績を捉えると、学力の認識にかなりズレが生じてくる。

◆相対評価と絶対評価、何が違うの?

相対評価
評定5は7%、評定4は24%、評定3は38%、評定2は24%、評定1は7%、と、全体の中でどの位置にいるかによって評定が決まるというのがこの相対評価。簡単に言うと、上から順番に並べてここまでが5、ここからここまでが4で…といった成績の付け方。集団の中で他者と比較されて付けられる評価ということ。
絶対評価
今の成績の付け方。教育目標に対する到達度に基づいてなされる評価だ。簡単に言うと、テストの点数、提出物や授業態度という学習への主体性などを総合的に評価するというもの。また、評定5の人数は○○%などという基準はないため、評価する先生によってかなりばらつきがある。また、それぞれの評定の人数も定まっていない。だから、“理屈の上では”全員3や全員4もあり得る。

◆評定3は“普通”?

相対評価では評定3は全体の真ん中の成績だった。真ん中を平均あるいは普通とみなすのであれば評定3は“普通”の成績だったといえる。それでは絶対評価での3はどうだろうか。
評定がオール3だと9教科で合計27になる。この成績で神奈川県の公立高校を受験するとなると、近隣校では足柄高校や高浜高校を受験する子が多い。これらは弊塾が採用している神奈川全県模試で偏差値40ぐらいの学校だ。例えば100人中80番目ぐらいの順位の子が進学する学校。言わずもがな偏差値の中心は50。故にオール3というのは平均よりかなり下ということになる
一方、オール4だと9教科で合計36。この成績だと偏差値50ぐらいの高校が目安になってくる。だから、成績のオール4というのが、ちょうど全体の真ん中ぐらいという認識を持つべき。つまり、絶対評価のオール4は相対評価だったころのオール3とほぼ同じといえる。だから、親御様世代が受験生だった頃のイメージで神奈川県の公立高校の内申点や偏差値を捉えるとズレが生じてくるという理由はここにある。

なぜこんなことが起こるのか。それは絶対評価だと、学校の先生は「評定4」や「評定5」をたくさんつけられる(つけたがる?)からだ。一方、厳しい先生もいて、評定5はほとんどつけないという場合もある。相対評価のように、全体の中で評定1~5それぞれの比率が定められていないためこういうことが起こりえる。

◆評定4でも楽観できない

成績はオール4で全体の真ん中ぐらい。ただし、テスト結果があまり振るわずとも提出物や授業態度等で稼いだ「評定4」の場合、その教科の学力は厳しい状況にあるかもしれないと言っていい。そして、「評定3」の成績がついた教科については、かなり真剣に取り組まないと大変なことになってしまうぐらいの危機感を持つべき。

◆でも入試は相対評価

入学定員が定められている入試はいわゆる相対評価といえる。神奈川県の公立高校入試は、内申点+入試点(+特色検査)の合計点で上から順に合格が決まる。例えば地元の人気校、西湘高校を目指すなら最低でも成績は36(オール4)程度を、小田原高校を目指すなら最低でも成績は42(5が6つの4が3つ)程度を。

私立高校の入試制度をサクッと解説

「私立高校の入試制度ってあんまりよく分からない」という中学生や親御様に向けて、今回はその制度について詳しすぎずに、かといってザックリとしすぎずにご説明!

まず私立高校入試は大きく分けて4パターン。
推薦、専願(単願)、併願、オープン。それぞれの概要は上記のとおり。推薦と専願はその私立が第一志望であり他の高校は受験できず、合格=進学となる。併願は基本的には公立を第一志望としている場合の受験パターンだが、他の私立も受験できる高校もある。オープン入試は内申点は一切関係なく、入試当日の得点次第、いわゆる実力一本勝負の入試。

推薦も専願も内申基準点を満たしていれば基本的には合格が確約される。推薦入試では学力試験は行わず、専願入試は学力試験があり英数国の3科型受験が多い。だが、近年は専願でも学力試験を行わず書類選考のみとしている学校も多い。
いずれも内申点で合格が確約されるという点では両者に大きな違いがないことから、推薦と専願とを一本化している高校もある。また、専願入試で学力試験を実施する高校では、その結果から上位コースの合格になることも。

推薦・専願と同じく内申基準点を満たしていれば合格が確約される、併願確約ともよばれる入試。ただし、上記のように推薦や専願よりも併願の方が内申基準点を厳しく設定している高校が多い。
重視する教科は私立によって異なり、9科で総合的に判断する高校もあれば、5科あるいは3科(英数国)を重視する高校もある。また、中3の内申のみを重視する高校もあれば中2のそれも加味する高校も。
私立を第一志望とする場合はもちろん、私立はあくまで滑り止めとする場合でも、受験を希望するその私立が何の教科を重視しているのかが早めに分かっていれば、優先順位をつけた計画的な勉強がしやすくなる。ゆえに、「公立第一だから私立はまぁそんなに急がなくてもいいか」という考えは改めた方がいい。

いわゆる早慶附属系列などの難関私立では内申確約型の入試は行わず、あくまで学力試験を受けたうえでその合否を決める入試が多い。
オープン入試は内申点が一切関係ないため、基準点を満たせなかったとしても受験はできる。ただし、必ず併願確約のとれる私立を押さえたうえでの受験となる。内申点は振るわずとも、実力に自信があるならチャレンジしてみるのも選択肢の一つだ。

私立入試に向けての加点はもちろんだが、検定に向けての勉強は公立入試にも必ず活きる。
実は神奈川県公立入試の国語の漢字レベルは極めて高い。例えば…
固唾/辛辣/拙い/頒布/煩雑/罷免/寸暇
などが読み取り問題として出題されたのは記憶に新しい(2022~2024年度)。たとえ合格できずとも準2級レベルまでは学習しておいて損はない。また英語も然り。3級や準2級合格に向けての学習は、膨大な英文量を誇る神奈川県公立入試の対策として十分に有効だ。そして、試験慣れや成功体験という意味においても、検定を受けるのは極めて有益だ。出来る限りのサポートはするので、積極果敢にチャレンジしてみてほしい。

少しでも参考にしてもらえれば^_^
ガンバロウ!中学生!!!

神奈川県公立高校入試の仕組みをザックリと

昨年から一律の面接が廃止された公立高校入試。その仕組みが今ひとつ分からないという中学生とその親御様のために、ザックリと現行の入試制度をご説明!

では、内申108点、学力検査360点、主体的に学習の取り組む態度24点、特色検査60点の受験生を例にしてみる。

まずは内申点、学力検査、通知表の観点「主体的に学習に取り組む態度」、特色検査を全て100点満点に換算し、それぞれの数値をa、b、c、dとする。
「主体的に学習に取り組む態度」が関わるのは中3のみで、評価Aは3点、評価Bは2点、評価Cは1点と数値化し、これらを9教科で合算すると27点満点になる。特色検査は小田原高校や平塚江南高校などの上位校で実施される、もはや6教科目ともいえる検査で難易度が極めて高い。

⑴で100点満点にしたそれぞれの項目に、2~8までの係数をかけて配点比率を決める。これは高校によって異なるもので、上位校はB値(学力検査)の比率が高く、下位校はA値(内申点)の比率が高い傾向にある。

第2次選考では内申点が含まれないため、これまでは当日の入試得点次第、いわゆる“実力一本勝負”の選抜で、逆転合格の可能性が多分にあった(その逆の不合格も然り)。しかし、面接が廃止された現行の入試においては、C値(「主体的に学習に取り組む態度」)が含まれるため、この数値が低い受験生にとっては逆転が難しくなったといえる。当然のことながら、やはり学校の成績は大事であるということ。特に主体性をもって取り組みことがより求められるようになった。

少しでも参考にしてもらえれば^_^
私立高校入試についてはまた後ほど!