小学生のうちに身につけておきたい力

英会話、ピアノ、習字、スイミング…などなど、いずれも小学生のうちに習わせておきたいもの。けれども、ここでは敢えて、それらの習い事よりも何より最優先すべきことについて私見を述べていきたい。

小学生のうちに絶対に身につけておきたいことは…

読む力。

これに尽きる。「学び」は「読む」ことから始まる。まだまだ塾講師として未熟ながら、およそ20年間この仕事に携わらせてもらってきた経験から、これは断言できる。問題を解いていても、よく考えることなく、すぐに「分かりません」と言ってくる子どもが増えているのが現状。多くの場合、言葉の意味の理解、または文章そのものの読み取りができていないため「分からない」となっている。だから、粘り強く考える、というところまでいかない。

何度も何度も何度も…このブログを通じて、そして授業を通じて、国語力の重要性は訴え続けてきている。国語力のある子はすべからく伸びる。
「読む力=第三者の述べたいことを正しく理解する力」
「書く力=自分の言いたいことを正しく第三者に伝える力」
これらは全ての科目の土台のみならず、生きていく上で重要なスキルの一つだ。AIの発達により、さまざまな仕事がコンピュータに代替されていくこれからの時代、必要になってくるものは物事に対する粘り強さ、自ら考え判断していく力であるはずだ。CLEARの小学生カリキュラムも、国語や算数の1科からの受講とせず、国算セットでの受講としているのも、このような理由から。

教科書を読めない子は想像以上に多く、「読む」が「ただ文字を追っている」だけになってしまっていて、理科や社会の知識云々の前段階で問題を抱えているのが現状だ。前職時代からどうにかならないものかと試行錯誤を繰り返した末、ここCLEARでは中学生は論理エンジンを導入し、小学生は漢字学習の仕方を変えた。

国語は即効性を期待してはいけない。少しばかり頑張ったからといってすぐに効果があらわれるものではなく、コツコツが本当に大事な教科だ。

英会話も大事、ピアノも大事、習字も大事、そして…

国語はもっと大事!

言語感覚を磨く、正しく読む、正しく書く、これらを確実にできれば、必ず学力は上がる。是非とも小学生のうちから鍛えてほしいものだ。

そんな想いから、CLEARでは4月より子ども新聞を定期購読していくことにした。授業内で適宜読んでもらい感想などを述べてもらう機会を作っていこうと思う。子どもたちには、とにかく読む機会を増やし、世の中に関心を持ち社会常識を身につけていってもらいたい。子ども新聞用にファイリングしておくので、少しでも興味をもったら手にとって読んでみよう。

春期講習2019最終日

本日は春期講習最終日。いずれの学年も学力テストで締めくくる。
小学生は国算の基幹2科、中学生は英国数理社の主要5科。

何事もスタートが肝心だ。新学年を迎えるに際し、「さぁ行くぞ!」と前向きになれることはとても大事なことだ。

また、塾で行う定期的な学力テストを受けるメリットは、学力を客観的に測れるところにある。絶対評価・観点別評価になって久しい学校の成績だけでは、受験を考えるうえでどうしても心許ないのが実際のところ。同じ「5」の評価でも、力のある「5」と力のない「5」とがいるのが現実で、入試勝負になったとき、同じ成績評価でも入試得点に大きな開きが生じる。

テストと名のつく類いのものは、やはり子どもたちにとっては敬遠されがちだろうけれど、自分自身を見つめ直し、その先の成長のためにあるのが学校の定期テストや塾の学力テストだ。テストを乗り越える度に逞しくなっていってほしい。特に新中1生にとって小学生の頃と全く違うのは定期テストという存在。慣れない子にとっては長丁場とも思えるこのテスト時間に耐えうる“勉強体力”を少しずつ向上させていくことだ。

「神奈川県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果」をみた感想

先月に発表された「神奈川県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果」をご覧になりましたか?

結果をみると平均は、

国語(平成30年度 )65.6点→国語(平成31年度)59.1点
社会(平成30年度 )41.8点→社会(平成31年度)42.5点
数学(平成30年度 )56.0点→数学(平成31年度)50.3点
理科(平成30年度 )45.3点→理科(平成31年度)61.3点
英語(平成30年度 )56.1点→国語(平成31年度)49.1点

となっていました。

平均の合計は、(平成30年度 )264.8点→(平成31年度)263点といった具合。平均点はほぼ横ばいとなっています。入試直後は大幅に難化したという声も多く聞くことがあったので、平均点も下がると思いきやほぼ横ばいの結果に少し驚いた人もいたのではないでしょうか。(特に今春の受験生)

理由は理科の大幅なアップ。理科だけ見れば平均点格差が、+16点であり、この平均点格差が他の科目のマイナスを解消しています。例年よりも難化した科目が複数ありましたが、理科一科目で平均点格差をなくしてしまったのが今年度の結果です。

もう一つ注目できるのが、分布表。それも数学。

90点以上が0.1%。つまり、千人に一人。

80点以上でも全体の1%となっていて、平均点付近に多くの生徒が密集する分布。最近は上位層と下位層で二極化することが多いので、今回のような分布は最近はあまり見ない分布となっています。

この結果から分析すると、大切なのは正答率が50%前後の問題が解けるか?ということ。70%以上の問題を確実にとったとして、正答率が50%前後の問題をとりきれるかどうかで差がひらきます。今回の数学では正答率が10%未満の問題が7問。さらに、その中でも、正答率が5%以下が4問。最も低い正答率は1.7%です。正答率が1.7%の問題を解くことができた生徒は素晴らしいです。ですが、正答率が80%を超えている問題もたくさんあり、ここの部分を確実にとることが、どこの高校を受験するにせよ、数学においては絶対条件だと「神奈川県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果」をみてより強く思いました。

これらの結果を見ていると、一人ひとりが一様な学習をするのではなく、志望校や習熟度、得意・不得意などでも、学習の内容や量を変えていくことがますます必要になってきたというのが、「神奈川県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果」をみた感想です。

 

こんな塾なら即刻、転塾を勧めます。

大手塾による市場の寡占化が著しい神奈川。けれども、そんな大手塾にも負けず劣らず、キラリと光る個人塾も(うちもそうなりたい…汗)。また、集団か個別か、その形態もさまざまだ。ただ、はっきりと言えることは、大手>個人、では決してないということ。大手=安心という論理がはたらくかもしれないけれど、個人塾にも優れた指導力・カリスマ性をもった講師はいるし、大手にはない、カユイところにも手が届くきめ細やかさ、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」、そんな魅力ある個人塾はたくさんある。そんなワンサカとある塾の中で、自分に合う塾を選ぶというのは、なかなか難しい。

これだけ塾があると転塾してくる子も少なくない。その塾を辞めた理由もさまざまだけれど、大きく分ければ2つ。塾側に問題があるか、子ども(保護者)側に問題があるか。ここでは、前者について述べていきたい。塾講師が言うのはおかしな話かもしれないけれど、塾講師だからこそ言える塾のホントのところを、ちょい辛口ながらも本音で語ろうと思う。念のため誤解のないように言っておくと、これはどこか特定の他塾さんの批判では決してなく、実際にこういう塾があるので、塾を検討するうえで参考にしてほしいという意味で読んでもらえれば。

「こんな塾なら即刻、辞めた方がいい」はズバリ、放置
放置と言ってもいろいろあって、
①学習状況が良くないにもかかわらず何のフォローもない。
②宿題忘れなど真面目に取り組んでいなくても注意されない。
③無断欠席や遅刻でもノープロブレム。
④生徒に問題演習をさせながら電話営業にどっぷり。
という感じ。
①は言うまでもなく塾の怠慢。近年の成績はテスト結果のみならず授業態度や提出物が幅をきかせているため、学力が高くても成績がつかない、学力が低くても成績がつく、というような珍現象(?)は頻繁にあり、我が子の成績を見て「なぜ?」と目を丸くした親御様も多いのではなかろうか。でも、だ。例えばテスト結果や塾で見る限りの習熟度などから、「このままではまずい」となれば、塾側から呼び出し補習なり個人課題なりと、何らかのアクションがあって然るべき(やたらと補習するのはNG。呼び出せば良いというものでもない)。
②は、注意をしたり叱ったりすることで、塾を辞められてしまっては困るからという類いのもの。もちろん、「叱れない先生」がいるのも事実ではあるけれど、いずれにせよ、その子にとっての居心地の良さだけを最優先にし、辞められてしまうことでの売り上げ減少を避けたいがため。宿題忘れや集中力など、受講姿勢諸々に問題あってもスルー。
③も②と同じようなもの。親には「塾へ行ってくる」と言って、どこかへ遊びに行ってしまう子もいる。まさに、子どもが塾で勉強していると安心している親への背信行為ともいえる。子どもも塾も。本来なら授業開始時刻になっても来なければ、塾側から親へ連絡するとか、最近では入退室メールとかもある。けれどもそれらを一切せずに、その子が来なくても淡々と授業に入る。問題をややこしくして塾を辞められてしまうよりも、無断欠席でも何でも授業料が支払われているのだから良いという論理がはたらく。
④は本当によくあること。生徒募集のための電話勧誘。体験や問い合わせなどで一度連絡先を控えてあるところに講習などへの参加を促すために片っ端から電話をかける。その間子どもたちは放ったらかしに。学んだことを定着させるために問題演習は必要だけれど、電話営業のため、というのは目的が明らかにズレている。しかしながら、かくいう自分自身も前職時代、そうせざる得なかった時もあり、その反省が今に活きている。

塾も商売の一つであるだけに、売り上げが大事なのは分かる。キレイゴトだけでは生き残っていけないことも。でも、売り上げ至上主義が、塾としての責務を放棄しては絶対にダメだ。そういう塾の講師は授業に入るときも「さぁ子どもたちの成績(学力)を上げるぞ!」よりも「さぁ稼ぐぞ!」が先に来る。生徒ではなくお客様、ということ。

そうなってしまっては塾はお終い。存在する価値すらないと思う。だからCLEARは…
①学習状況が芳しくない。
⇒呼び出しor居残りor個人課題等、状況に応じます。
②受講姿勢に問題があり他の子に迷惑をかける。
⇒容赦なく叱ります(結果、泣いてしまう子も…汗)。
③授業が始まるのに定刻になっても来ない。
⇒間髪入れずに親御様に連絡します。
(前職時代にサボりが発覚し、その子を烈火のごとく叱り飛ばしたことがあります。その後、親御さんと三者面談し退塾勧告。)
④問題演習の時間。
⇒子どもたちの取り組みに注視します。授業時間は相対している子どもたちに全力投球です。そもそも電話営業をしません、というか苦手です(汗)。
(体験してくれたご家庭への御礼・状況報告、またその後の継続・非継続の確認という最低限の電話連絡またはメールはします。)

そんなわけで、そのような状況がうかがえる場合、即刻その塾を辞めて、少々厳しくても決して子どもに迎合せず、ちゃんと見てくれる塾へ転塾することをお勧めします。

間違い直しを徹底させる!

「間違い直しが算数、数学の一番の勉強方法です。」

私はよくこのことを生徒に話す。世の中には数多くの〇〇学習法といった類があります。今はネットの時代なので、少しググればたくさんのオススメ学習方法がでてきます。ただ、よく考えてみれば一番良い学習方法なんてあるわけもなく、これまで多くの受験生がいて、ベストな学習方法があれば既に確立され、世の中の学生すべてがその方法を実践しているはずです。ですが、「この学習方法が一番!」というものがあるという話は聞いたことがありません。

おそらくは、勉強方法に「ベターはあってもベストはない」のだと思います。人にはそれぞれ個性があります。人の数だけ勉強方法があるはずです。他人の学習方法を真似しても上手くいくとは言い切れません。参考にするのはいいのですが、自分に合った学習方法なのかどうかは、自分で判断するしかないのです。

勉強方法は学年によっても違うし、習熟度によっても異なります。当然、科目によっても変わってきます。だから、「自分なりの学習方法を見つけることがこの時期大切だ!」という話をよくします。

でも、学習方法は個々違うと言っても、私は塾屋なので、「こうした方がいいのでは」というアドバイスは個々の個性を見ながらアドバイスはしていきます。そんな中でも算数、数学に関してだけは、丸付けの仕方を徹底させます。そして、新人が多いこの時期は毎年丸付けの仕方について話をします。

私が生徒に話すのは、「間違い直しが算数、数学の一番の勉強方法」ということ。暗記科目ではない算数、数学。丸付けをするときに正しい答えを写してもあまり意味はないです。(やらないよりはマシですが)同じ間違いを繰り返さないようになるためにはどうしたらよいかを意識することが大切です。だから、数学では、答え合わせをするときに、「正解ならば丸印を、不正解ならば✗印を、正しい答えは書かなくていい。」と生徒に伝えます。そして、必ず解き直しをさせます。まれに、「不正解の問題には赤ペンで正しい答えを写し、それで完了」という生徒がいます。これは、数学においてはほとんど意味がありません。解き直しをして、自ら正答を導くまで反復しなくては、また同じ間違いを繰り返してしまいます。

だから、この時期は丸付けの仕方から生徒に話をしていきます。これを参考に、そこから自分なりの方法を模索し、学習方法を確立できれば、成績は必ず上がっていくはずです。

現在完了形を攻略せよ!

春期講習の新中3。

英語は現在完了形の文法指導へ。夏休み前の中3英語は、この現在完了形の理解がカギを握る。少しでも理解しやすいように、教科書の順を少し変えて、継続用法から入る。

「継続」「完了(結果)」「経験」だのと、日本語で考えると理解が難しい現在完了形。だから、まずはイメージすることが大事だ。現在完了形とはズバリ…

過去+現在!

これだけ!細かい用法や訳し方は後でいい。とにかく、過去から現在へ続くイメージを持つこと。授業で板書した例文は…

①I lost my key.
②I have lost my key.

日本語にすればどちらも「私はカギをなくした」となる(だから日本語で考えると分かりにくくなる)。では何が違うか?

現在完了形は「現在+過去」→過去から現在へ続くイメージ。だから②は「なくしてしまって今もない。だから家に入れなくて困った~(..;)」になる。①は単なる過去の事実を述べただけで、今どうなのかは分からない。

次回は2つめの用法に入る予定だ。頑張ろう!中3生!