備忘録として

一つ前のブログでも書いたとおり、昨日は非常に学び多き一日だった。忘れぬようにするためにも、ある種の備忘録としてここに残しておこうと思う。

有馬先生が持たれている弊塾の印象としては、「新しいことを取り入れる柔軟さ、フットワークの軽さ」とのこと。決して意識しているわけではないのだが、子どもたちにとって良かれと思うものはまずは取り入れてみようという思いで指導している。例えば、国語教材の論理エンジン、演習システムのeトレ、そして、プログラミングなどはずっと続けていることだ。他にもこれまでに、キャリア教材ENAGEED、オンライン英会話、受験コンパスなど、さまざま取り入れてはみたものの、思い通りにいかないことも多々あった。ただ、やってみなければわからないこともある。十分に熟慮し話し合いの時間は設けるも、決めてからは躊躇なく即行動、実践してみる。たとえ思い描いていたような成果が得られなかったとしても、そこには必ず経験が残り、学びが得られるはずだ。だから、決して失敗とは思っていない。むしろ何もしないことの方が失敗だとも思う。これからも、この気持ちは大事にしていきたい。

小川先生にはバシバシ質問させていただいた。
①指導法について
圧倒的な実績を誇っていた塾だ、果たしてどのようにして子どもたちを導いていたのか。どうしても聞きたかった。要因はさまざまあるが、一つは極めてシンプルなものだった。
「テストや課題をバンバン与えて、出来るまでの繰り返しです。帰しません(笑)。もうゴリゴリ指導の塾です。」と。
ハッと思わされた。かつてはテストや課題など、前職時代はバンバン出していたけれど、ここCLEARを立ち上げてからは分量も少なくなったような気がする(塾生にはそう思われていないだろうけど)。そのような指導が敬遠される時代だ、子どもたちの負担増にならないだろうかと心のどこかで遠慮していた自分がいたのではないか。大手塾であろうと個人塾であろうと、確かに優れた実績をあげている塾というのは、課題やらテストやらが多く、それらの取り組みを“徹底”していることだ。弊塾でも今の時代に少しでも合わせつつ、自分なりに徹底してきたつもりだったが、思えばやはり遠慮していたのかもしれない。近年の通塾生の定期テストや学力テストの結果等を見ればそれは明らかだ。子どもたちには“出来るまで”を周知徹底させる。決して特別なことではなく、勉強の王道を再確認させてもらった。それにここには書かないけれど、そのようなことを徹底していくと、また別の効果も期待できるのだ。

②映像授業について
中学校の理科や社会が学校により進度がまちまちとなってからは一斉授業に見切りをつけ、映像授業による個別学習に切り替えられたそうだが、その成果について。
「上位層の子は対面授業でも映像授業でもやれます。でも、中間層以下は習熟度がガクンと落ちますね。また、全ての層に共通していえるんですけど、映像主体になると読解力が低下しました。本読むのが好きなんで実際に自分で実験してみようと思って映像見続けてみたんですよ。そしたら、全っ然読めなくなりました(笑)。」
なるほどと思った。映像授業を否定したことはこれまでもないし、これからもするつもりはない。ただ、どんなシステムも一長一短あるのを十分に理解しておかなければならないということ。確かに上位層は対面だろうが映像だろうが、それなりに取り組めるのは分かっていたけれど、読解力の低下につながったというのは初めての気づきだった。小川先生曰く、「映像は大量の情報が一方的に流されるので、子どもがあれこれ考えなくなるんですよ。だから、読解するうえでも行間を読むどころか、行間を読もうとすらしなくなるというか。」
読解力は全ての学びの土台だ。その点を考慮すると、やはり映像授業を取り入れるのは、うちではまだまだ多くのことをクリアしてからでなければならないと実感した。ちなみに、弊塾のパンフレットの高校部紹介ページには、以下の文面を記載している。
「…巷では安価で質の高い高校生向けの映像授業が溢れていますが、『人に教え、人を導くのは人。』を理念に、あくまで人と人との対面指導に重きを置いて指導します。」

③テスト対策について
これには驚いた。「テスト対策は特にしない」ということだ。テスト前はそれぞれ必要な勉強が異なるため、子どもたち各々に任せていたと。確かに弊塾もテスト前の対策はするが、“授業”は基本的にしない。テスト前で大事なのはアウトプット=演習、それも、個々の必要且つ十分な量をだ(授業はその前段階としてのインプット)。だから、勉強会スタイル(個別学習+質問対応)でテスト対策はしているが、「実施しない」という判断はなかなかできない。これも普段の指導が行き届き、子どもたちそれぞれにテストに向けての勉強の仕方を身に付けさせていることによるものだろうと思うと、さすがと感服してしまった。

ほどなくゴールデンウィークに伴う休校期間となるけれど、連休明けからはギアを一段階上げていきたい。子どもたちにとっては今までより少し大変になるだろうが、成長のために“負荷”は必要。遠慮して、結果としてテストで悔しい思いをさせてしまうぐらいなら、心を鬼にしてビシバシいかせてもらう。

頑張ろう、通塾生。

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