歴史を克服するには

歴史(日本史・世界史)は「好きor嫌い」「得意or苦手」が二極化しやすい教科。好きな子は「マニアか?」とツッコみたくなるくらい物知りだし(特定の時代に限ること多いけど)、嫌いな子は「世界はおろか日本(自国)のことすらほとんど知らない」というのが定番だ。

苦手or嫌いな子のほとんどは、単に興味を持てない、という場合と、歴史=年代暗記と捉えている場合だ。そんな子どもたちに授業でよく言うのは、
「歴史を“物語”として捉えよ」
ということ。

人間というのは何かを記憶するときには、必ず関連づけて記憶していくものだ。これが歴史でいうところの「流れ」なるもの。「歴史は流れを押さえることが大事」というけれど、流れ=関連性。そして、関連性=因果関係であることは言うまでもない。

歴史なんてのは極論すれば人間の感情が動かしてきたようなもの。
「こんなに苦しい思いをしてるのは今の国王のせいだ!」
「どうして同じ人間なのにこんなに不平等なんだ!」
…のように、時の権力者が民衆や他の勢力に倒され取って代わられ…を繰り返しているにすぎない。こういう歴史の流れの大前提を疎かにして、細かい人名や出来事だけを覚えていくというのは、それこそ木を見て森を見ず。原理・原則を無視して、よく分からないまま知識だけ詰め込もうとするのはムリがある。ミクロではなくマクロの視点でまずは全体像を何となく理解することが大事だ。

流れ=関連性=因果関係を、人間の感情というフィルターを通して捉えてみる。そのうえで、まずは気楽に教科書を読んでみよう。「覚えよう」「理解しよう」と意気込んで読む必要はない。気楽に物語を読むように教科書と向き合えばいい。

とにかく教科書を読みまくる。

だまされたと思って是非試してほしい。苦手という子ほど、実はやるべきことをやっていない子が多いのだが、5~6回読めばおそらくびっくりするくらい理解が進み記憶にも定着しているはずだ。だから、読む力=国語力…が大事でもあるんだけどね。

最後に。
歴史を学ぶ意義は、
現代を相対化すること。
そして、未来をより良くしていくことだ。

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