未来を考えてみた

今、世間では参議院の選挙直前。街頭演説やニュースをみれば、年金のことや憲法のこと、そして、日本の将来のことが取り上げられています。そんな時なので、塾、そしてプログラミングという点から日本の未来を考えてみました。少し長くなることをお許しください。
次年度より、小学校の授業でプログラミング教育が必修化されます。
「プログラミング教育とは何か?」
チンプンカンプンの大人の皆さんのためにポイントをまとめてみると、まず、プログラミングという教科ができるわけではありません。
小学5年生の算数では「正多角形の作図の仕方」、小学6年生の理科では「明かりの制御の仕方」という授業の中でプログラミング課題に取り組む形です。「プログラミング」という授業が設置されるのではなく、今あるカリキュラムの中に盛り込まれるといことです。

これにより心配なのは「ただでさえ忙しい学校の先生がここまで手が回るのか?」ということ。また、それなりに経費がかかる授業なので、全国の学校に浸透するのかということ。こんな記事もありました↓。

小学校でプログラミングや英語…政治主導の急激な教育改革、戸惑う現場「コンピューターや英語にアレルギーの教員も」

プログラミング教育と聞くと、子どもたちが難解なプログラミング言語をパソコンに打ち込んでいく姿を想像する人も多いかと思いますが、実際はそうではありません。
小学校のプログラミング教育はプログラマーの育成が目的ではなくプログラミング的思考の育成を目的に掲げているのです。(「プログラミング」と「プログラミング的思考」の違いについては過去に書いたことがあるので、それを確認してください。)
では、プログラミング的思考の授業はどのようになされるのか。
例えば、ロボットプログラミングであれば、課題はロボットがスタートし、穴に石を落とし、その後、ゴールを目指すとします。パソコン上にあるアイコンを使ってロボットを動かすプログラムを作成します。スタートボタンを押すとモーターが回転し左右のタイヤが100%の力で動く。
そうすると、まっすぐ進むみます。その後、穴までたどり着けるように左右のモーターに司令するプログラミングを入れます。そして穴に石を入れたあと、ブレーキで止まるというプログラムをつなげていく。
こうしたプログラムをつなぎ合わせロボットを動かしていきます。
プログラミング教育の必修化に踏み切った背景には、近い将来日本で IT の知識を持った人材が大量に不足することが懸念されていることにあります。
実際に、韓国では12年も前から初等中等教育でプログラミング教育を本格化、イギリスでは義務教育にプログラミング教育など、海外と比べると日本はまだまだ足りていません。最近、プログラミングといえば、日本ではScratchですが、イギリスでは中学でPythonまで指導しているとのこと。ピンと来ない人もいるかも知れませんが、これは大きな差です。
このままでは日本が世界に遅れを取ると意見がある一方で、先述の記事のように、小学校でのプログラミング教育必修化には時期尚早と反対する声もあるのが現実です。
まだ授業で使用するパソコンやネットワークの課題などプログラミング教育の現場には課題が山積しています。
よくテレビや本で、「近い将来仕事の半分がなくなるんじゃないか」と言われています。でも、AI によって新たな仕事が生まれるはず。
「AI を使う人間になるのか、それとも使われる人間になるのか。」
これからの若者には問われてきています。
お金の話になると、教育上よくないという意見もありますが、あえて書きます。日本でも一部の企業が技術のある学生は新卒で、年収1000万円で採用するというニュースを最近目にしました。それだけ技術をもっている人の需要が高まっているということです。
アメリカではブロックチェーン技術者月給はいくらであるか知っていますか?
日本では年収で1000万が話題になっていましたが、月収で1000万という人もいるようです。それほどそのブロックチェーンの技術者というのは、企業から取り合いになってきています。
さらに言えば AI の技術者は、もうそれと同等、もしくはそれ以上の収入が見込まれます。それだけ社会から必要とされているのにその人材が少ないから、技術がある人に集中していく社会となってきています。
日本でも、「いてほしい国、いなくては困る国、日本」を実現する人材戦略という会議が開催され、「日本が世界から見て『いなくては困る国』になるためにはどうすべきか?」が話合われています。
きっと、多くの日本人は、「日本は圧倒的に遅れている」と分かっているかもしれません。ただ、未来がある子どもたちには世界と戦える逞しさと技術が今後必要になることは間違いないでしょう。そのためにも高い目標をもって、子どもたちには様々なことにチャレンジしてほしいと強く思います。

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