神奈川公立高校入試の英語で80点以上を目指すには

このブログでもしばしばテーマにさせてもらっているけれど、神奈川公立高校入試の英語は安定の難しさと言っていい。

とい言うのは、上の表からも明らかなように現行の入試制度になってから、5教科の中で唯一、合格者平均点が60点を超えていないのが英語だからだ。特に2016、2019、2020年度では50点を下回る難度。また、業界で物議を醸した2014や2015年度の理科も凄まじかったけれど(汗)。ちなみに難易度の推移から、今年度の国語は間違いなく難化するだろうな。

とは言え、横浜翠嵐や湘南を始めとする県下のトップ校なら90点台、小田原や平塚江南といった地域のトップ校なら80点台が合格するための絶対条件ともいえるのが英語だ。理科や社会は難易度の変動が著しく、また、数学はたとえトップ校でも80点台が極めて難しいのが近年の傾向。ゆえに、トップ校受験者にとっては英語+国語で稼いでいかなければならない。

そのためには、配点の高い読解問題(問6~問8)にどれだけ時間をかけられるかが勝負になってくる。これら読解問題に30分は費やせるような時間配分でトレーニングしていくべきなのだが、そこで厄介になってくるのが語順整序(並べかえ)と条件英作文だ。これまたかなり難度が高く、毎年受験生を悩ませる。以下に少しその例を。

問4(語順整序 ※1語不要)

2023年度

(ウ) Eri, ( 1.have  2.we  3.milk  4.are  5.any  6.do ) left in the bottle?
【答】Eri, ( do we have any milk ) left in the bottle?
分詞の後置修飾⇒「瓶に残っていた牛乳」に気づけたかどうか。leftが過去分詞と気づけても選択肢にhaveがあるため現在完了形と勘違いしてしまう受験生もいたかも。
(エ) Don’t ( 1.afraid  2.asking  3.be  4.to  5.questions  6.of ) if you have something you don’t understand.
【答】Don’t ( be afraid of asking questions )if you have something you don’t understand.
前置詞+動名詞⇒ofに続く形が名詞のカタマリ(動名詞)に気づけたかどうか。この<前置詞+動名詞>は近年頻出パターンの一つ。

2022年度

(ウ) I’d like to buy a new computer, but I can’t ( 1.should  2.I  3.one  4.to  5.which  6.decide ) buy.
【答】…but I can’t ( decide which one I should ) buy.
間接疑問文⇒should I~としないように。またdecide to~を誘発するような問題構成もヤラシイ。あと<which+名詞>も意外とできない子が多かったのでは。
(エ) But I ( 1.better  2.wish  3.were  4.I  5.could  6.at ) playing it.
【答】But I ( wish I were better at ) playing it.
仮定法+比較級⇒個人的には近年で最高難度。be good at~ingは知っていても、このgoodを比較級で使うことに慣れている受験生は希だったのではなかろうか。それに仮定法まで加わっているため難儀。

問5(条件英作文)

2021年度


【答】How many students watch movies…?
★実は中1レベルの問題。でも正答率が低かったのは、<how many+複数名詞>を主語として使うのには慣れていないから。おおくの受験生がHow many students do…と書き出したのでは?

2018年度


【答】When will it be returned?
★<助動詞+受動態>の疑問詞付き疑問文。ただでさえ疑問詞を伴う受動態の疑問文は間違えることが多いのに、それに助動詞まで加わっている。

このように問4や問5には、80点~90点台を阻むような難度の問題が随所にある…が、トップ校に合格するためには越えなければならないハードルだ。数秒考えて答えを導けそうになければ思い切って飛ばすのもアリ。とにかく読解問題群には30分を費やし、そこで稼ぐことを優先しよう。

ガンバレ!中3受験生!!!

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