見えないガンバリを

ここ何回かに分けて、公立高校の新制度入試についてアレコレと私見を述べさせてもらった。特に第2次選考の基準の一つ、「主体的に取り組む態度」の取り扱いには。

ガンバリを先生にアピールするのが、上手な子もいれば下手な子もいる。前者の子がが有利に、そして後者の子が不利になってしまうような入試にだけはならないことを願うばかり。

学校も塾も、そして。スポーツの世界でも何でも、指導する側は、“見えないガンバリ”に目を向けられるようにありたいものだ。数字=結果には表れずとも、その過程に努力の足跡を、
たとえばノートの取り方。今まではただ黒板を写すだけだった子が、大事なことをメモ書きできるようになった。
たとえば丸付けの仕方。今まではただマルとバツだけをつけて終わっていた子が、間違い直しや解き直しをやるようになった。
たとえば字の書き方。今まではひどく雑に字を書いていた子が、誰にでも読みやすい丁寧な字を書くようになった。
たとえば家での自主学習の仕方。今までは3日と続かなかった子が、1日おきに変えて1ヶ月続くようになった。
などなど。さすがに家庭学習までは目を配れないが、子どもたちの授業中や自習中の様子から、そういうガンバリや成長を見逃さぬようありたいと思う。そして、実際にそういう瞬間を目の当たりにすることは幾度となくあるわけで。

先日こんなことがあった。小学生のeトレ個別演習のときだ、なかなか正解を導けずに先に進められない子がいた。
「どうする?もう答え教えようか?」
すると、
『…もう少し考える』
と。
今までは諦めの早かった子だ。少しずつではあるが粘り強く考えられるようになりつつある。

また、中学生も然り。まだ計算分野ながら早くも数学で苦戦している子が。何度も何度も繰り返し練習してもなかなかスムーズにできるようにならない。
でも、めげない。
思うようにいかないと、勉強もついやりたくなくなりがちだが、自習に来ているときにいつも目に留まるのは数学を勉強している姿。至らぬ自分からはどうしても目を背けたくなるもの。でも、しっかりと向き合っている。立派だ。

青・緑の丸は、間違えた問題の解き直し。できるまでの徹底だ。)

それぞれの歩幅でのガンバリを見つめ、後押しができるようしたい。
でも、それはあくまで精一杯取り組んでいるというのが大前提だけどね。

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