塾に通ってはいるけれど…

塾に通っても成績が上がらない子は一定数いる。これは事実。塾をやっている人間がこんなことを言うのもおかしな話だけれど、とっても大事なことなので記しておきたい。ただ大前提として、塾に通えば学力はほぼ間違いなく上がる。単純に勉強量が増えるのだから。ただそれが“成績”に反映されないという観点で述べていきたい。

①塾の怠慢
塾としてはもちろん、少しでも多くの生徒に通ってもらいたい。だから、積極果敢に露骨なほどの営業をしてくる塾があるのも事実。そういう塾は、入塾さえしてもらえればOKなわけで、その後は一人ひとりとキッチリと向き合おうとしない。そこを見極めるには、良いも悪いもはっきりと伝えてくれる塾かどうかにある。入塾前に体の良いことばかり言う塾はあまり信用できない。むしろ、少々耳の痛い話でも、ズバッと本人または親御様に伝えてくれる塾の方が信用できる。たとえば個別指導塾でありがちだけど、「君のことを考えると、これとこれとこの講座を取っておいた方がいい。」と、親身に見せかけてやたらと講座を取らせようとする塾は完全に前者のタイプ。「今の君はまず数学を優先するべきだから、他の科目は取らなくて良いよ。」と、必要・不要を明確にしてムリな受講の仕方を勧めない塾は後者のタイプ。

②塾との相性が悪い
教え方、取り組ませ方、意欲喚起の仕方、いずれもが本人に合っていないときは、いくら通塾を続けていても成績が上がることはない。「大手に通っていれば安心」かもしれないけれど、それが果たしてその子にとって合っているかどうかは分からない。ここで明言は避けるけれど、小さな個人塾でも抜群の教務力・指導力があり、大手を凌ぐ結果を叩きだしている塾はワンサカある。大手塾>個人塾という先入観は捨てた方が良い。伸びるか伸びないかは本当に相性で決まる。

③学校の授業を疎かにする
「塾に通ってるから平気」と高を括って学校の授業や勉強を疎かにする子は、ソコソコデキルようにはなっても“成績”には反映されない。そういうタイプの子は、得てして学校の提出物や授業態度がテキトーになりがち。だから、ソコソコデキルようにはなっても成績はついてこない。塾依存に陥り、勉強面の全てを塾にオンブにダッコで、自分の力でガンバロウとしない子は、学校の成績(=内申点)が足らず高校受験で苦労するのは目に見えている。それでも親の干渉はNG。さらに悪循環になる可能性もある。ホントに伸びる子というのは、学校も塾も手を抜かない。もちろん部活も。限られた時間をいかに有効に使い成果につなげるかを考えるものだ。

結論。成果のある塾通いをするには…
自分にとって合う塾かどうかを体験等を通じてきっちりと見極め、入塾後は過度な塾依存にならぬよう、学校の授業や勉強を疎かにせず、「まずは自分で勉強する」という意識を保ち続けること。

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