「やり切ります」

小学校英語が必修化(教科化)されて1年。
現中1の学校の英語授業の進度や内容を考えると、小学校卒業時点での英語学習がどれだけ大事かということを痛感させられる。また、小学校の現場では、担当する先生の温度差もあるようで、中学進学後の英語の習熟度に差が開いているようにも思う。

そんな小学生英語。今日は小5の一コマをピックアップ。
学校より2単元ほど先取りして学習を進めているのだが、最近は「英語が楽しくなってきた」なんて声も聞こえてくるので嬉しい…のだが、壁にぶつかってもいる(汗)。

単語の習得(スペル書き)だ。

4技能をバランス良くと言っても、「読めても話せない…」が日本の英語教育の課題だけに、やはりWriting(書く)は小学校の指導現場では後回しにされがちだ。Listening(聴く)やSpeaking(話す)のスキルを高めていくのは非常に喜ばしいことなのだが、中学進学、高校受験等を見据えると、塾としてはやはりWritingのスキルも向上させておきたいのが本音のところ。「読めても書けない」では中学進学後に苦労するのは目に見えている。だから塾では、およそ80分の指導時間のうち、前半40分はListeningとSpeakingに、後半40分はReading(読む)とWritingに基本的には分けている。

壁にぶつかっているのはH。少し不器用なところがあるけれど真面目に一生懸命頑張る良い子だ。ガツンと雷を落としては涙することもあるけれど、少しずつたくましくもなってきた。そんなHは今、単語の習得に四苦八苦だ。Monday、Tuesday…などの曜日、math、scienceなどの教科、January、February…などの暦を、10問ずつの単語テストにしているのだが、なかなか合格できずにいる。もちろん、ここで一旦書けるようになっても、しばらくすればまた忘れてしまうであろうことは承知の上。それでもやるのは…

単語の覚え方を学ばせるため、
そして、「やり切る」という経験を積ませるため。

そうは言ってもまだ小学5年生。中学生になら絶対に言わないけど…
「どうだ?もうギブアップするか?それともやり切るか?」
Hに問いかけた。すると、
「やり切ります。」
と力強い返事がかえってきた。
「もう一度言うぞ。ギブアップするか?やり切るか?『途中で投げ出したら叱られるから』などと考えて俺の顔色をうかがう必要なんかないぞ。自分が本当にどうしたいのか、自分で決めろ。」
「やり切ります。」
Hはさっきよりも力強い声で答えた。

強くなったな。
ガンバロウ、H。

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