文章を読めない子というのは…

仕事柄、教育関係のセミナーにちょくちょく参加するのだが、先日のセミナーで少々驚いたことが…。

そのセミナーは今年度の高校入試分析結果について。
やはりこの業界に身を置く者なら誰しもが思うところは同じらしい。今の入試で求められるのは…
読解力と情報処理能力

↓こちら今年度の社会の問題の一部。4カ国のトウモロコシの生産量と収穫時期についての表。

そしてこちらが上の表に関しての設問。

何てことはない。ただ表を正確に読み取れるかどうかだけの問題。もちろん正解は4であるわけで、県の公表によると正答率は約60%。でも、このレベルならもう少し高い正答率を期待したいのだが、これが現実。

特筆すべきは、実はこれ2を選択した生徒も結構多かったのではないかということだ。
Yが誤っていることは容易に分かる…はずなのだが、Xが正しいと判断している生徒が結構いるかもしれないということ。これはどういうことか?

◆割合が理解できていないのか、それとも…?
割合が理解できていないのか、または他に考えられるのは、文をよく読んでいないのか、または理解できていないのか、ということだろう。よく読まずに、または意味をあまり考えずに、とりあえず2018年で最も数字の大きいのはアメリカということで判断したと考えられる。

◆読解力が乏しい子の特徴は
割合が理解できていないというなら、小学生の復習をすれば解決するはず。でも、文をよく読まない、理解できない、という場合はちょっと厄介だ。
そもそも読解力が乏しい生徒によく見られるのは、「ちゃんと読んでいない」というケース。読んでいるようで読んでいない。それは、とりあえず文字を目で追ってはいるけれど内容は頭に入っていないということだ。これでは“読む”ではなく“眺める”に近い。

神奈川の高校入試は、5教科いずれも全国屈指の文字数を誇る。文字数の多さ=速く正確に読む力が求められているということ。このブログで何度も何度も訴えているけれど、読解力はあらゆる学習の土台。「ちゃんと読む」を習慣化しなければ、神奈川の高校入試では戦えない。

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