「基礎的な問題はできるんだけど応用問題がどうも苦手で…」
そんな悩みを抱える子どもや親御様も多い。
でもね。
応用問題になるとできないっていうのは、基礎力がまだ不十分ってことがほとんどなんです。そこの認識を違えてしまっていると、難しそうな問題ばかりに手をつけることになって、結局ほとんど解決しない。
たとえば今年度の高校入試の英語。問5の条件英作文が難しいらしく、正答率も低かった。
でもね。正答例はこれですよ。
How many students watch movies ( with their families…)
※受験生が記述するのは赤字の部分
結論から言ってしまうと中1でもできる英作文。単語レベルも中1。これがなぜ「難しい」とみなされるのかというと、how many~を用いた部分を主語とする言い回しに慣れていないからだ。
疑問詞のwhatやwho、whichなどは、代名詞として主語のはたらきもする。
・Who is this boy?「この少年は誰ですか。」⇒ が補語
・Who came here?「誰がここに来たのですか。」⇒ が主語
これらと同じように、
・How many cars did you buy? 「何台の車を買ったのですか。」⇒ が目的語
・How many cars were sold?「何台の車が売られていたのですか。」⇒ が主語
how many~の部分を主語として使うこともできるというだけ。
応用問題が出来ないというのは、基礎力が不十分であることがほとんど。「応用になると…」と悩んでいる子や親御様は、今一度、基礎基本が十分に身についているかどうかを振り返ってみることが大切。ちなみに、学校の成績でいえば“3”、偏差値でいえば“50”は、“真ん中”や“平均”と認識し「まぁ基礎力は大丈夫だろう」と思ってしまいがちだけれど、とんでもない。決して安心できるレベルじゃない。学校の成績であれば“4”も怪しく思えることもある。偏差値60前後で基礎力は身についているだろうといえるレベルと思っていい。
“応用”という言葉だけが一人歩きしてしまい、本質を見失わぬようにしたいものだ。