小学生の作文(意見文)から

小6国語では、8月半ばから9月半ばのおよそ1ヶ月に渡って、作文指導をしてきた(※詳しくはこちら!)。

まずは“型”を身につけるべく、3段落構成での作文トレーニングをしてきたのだが、総まとめとして子どもたちには以下のテーマで作文を書いてくるよう宿題を出した。

「来年の東京オリンピック・パラリンピック開催の是非について」

賛成か反対か?立場を明確にして、これまでの練習どおりに、説得力のある意見文を書けるかどうかという宿題だ。

賛成or反対、いずれの意見もあった(賛成3:反対5)。ここでは比較的よく書けているなと思うものを紹介したい
誤字・脱字についても修正せず、原文のまま記載しています
【賛成派の意見】
私は、来年のオリンピック開催に賛成です。
なぜなら、オリンピックを開催することで日本に訪ずれる外国人が増加するからです。沢山の外国人が来ると宿泊施設を利用する人も増え、経済がさらに発展していくことが考えられます。そして、今年のオリンピックがコロナウイルスの感染防止のため中止になってしまったので、来年は入場者数を減らすなどの工夫をして感染防止をしていけばいいと考えます。
だから、私は来年のオリンピック開催に賛成です。
【反対派の意見】
私は、来年のオリンピック開催について、反対します。
なぜなら、一人一人の命には何にも変えられないくらいの価値があると思ったからです。たとえば、無観客にしたとしても、他の国から訪れる選手もいますから選手同士の関わりや、しっかりとした感染対策ができるのか不安もありますし、ワクチンが開発されるまでは安静にしておくことが一番だと思ったからです。
このことから、来年のオリンピック開催について、反対します。

他の子たちも、指定した字数(195字)以上、且つ、3段落構成できっちりと書いてきてくれた。内容云々よりも、まずは200字程度の意見文を皆が書き切れたことに確かな成長を感じ取れたことが収穫。「何をどう書いて良いか分からない」から少しは脱却できたことは間違いなさそうだ。

ちなみに、高校入試や大学入試における小論文でも、「あなたの考えを述べなさい。」というのは「提案しなさい」ということ。考えを述べるというのは、読み手が賛成か反対かいずれかの立場がとれるような何かを提案するものだということを覚えておこう。そう心がけておくと、読み手から「だから何?」と思われてしまうような、独り善がりな文から少しレベルアップできるはずだ。ガンバロウ。

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