すべての科目に言えることですが、数学は特にケアレスミスとの戦いです。
ケアレスミスとは「本当にミスで失点する人」もいれば、「テストで結果が出なかったときの言い訳」として「ちょっとしたケアレスミスだから」とごまかす人もいます。どんな理由であってもケアレスミスは失点なわけですから、わからなくて解けない失点も、ケアレスミスの失点も大差はありません。
生徒の中には、ケアレスミスを軽んじて考えている人がいます。問題に手も足も出ないことの方が、「ヤバイ」と言う生徒がよくいますが、ケアレスミスが多い生徒の方が成績を上げていくのに苦労する場合が多いです。
そもそもケアレスミスの原因は基礎力の不安定さにあります。応用問題を解けないことを危惧する話をよく聞きます。ですが、その原因の多くは基礎力不足にあるものと自分は考えています。数学でいえば、計算力です。「計算はできる。」と力強くいう生徒もいますが、「淀みなくスラスラ解けているか?」という差が、応用問題を解く時に大きな差になります。
数学が得意な中学生を見ていると、例外なく計算が速いです。昔であれば、そろばん経験者がいたりしたのですが、今は公文出身者でなければ、なかなか基礎計算の反復はしても、量は圧倒的に少ない生徒が多いです。最近は思考力重視の傾向がありますが、疎かにはしてはいけないことが計算力の充実ですので、CLEARでは重視していきます。
「平成31年度 神奈川県公立高等学校入学者選抜 学力検査の結果」をみても、応用問題を解けることは大切なことではありますが、それ以上にケアレスミスをなくすことが大切なことであると分析できます。
平成31年度の数学の結果を見てみれば、正答率が一桁、つまり10%未満の問題が6問もありました。合計すると35点分です。正答率が3%未満の問題だけでも3問もありました。
では、正答率が10%未満の問題を頑張って解ければよいのですが、時間オーバーなどで解けなかった時に、更に他の問題でケアレスミスをしていたらば、致命的になってしまいます。一番の勝負は正答率が50%~70%の問題を解けるようになり、そしてケアレスミスをなくすことだと、生徒には何度も言い続けています。
今日から7月です。夏休みもあるので、次回のテストまでは少し日程があります。ですから、この時期は地力を上げることに力を入れようと思います。CLEARにはeトレがあるので、問題が足りないということはまず起こりえません。いつ、どんなときでも生徒の習熟度にあった問題を用意できる環境を整えています。
まず、ケアレスミスを減らせるように今月は取り組みたいと考えています。