書写のススメ

前職時代から親御様によく相談されていたこと。

「うちの子、国語が苦手で…どうすれば良いでしょうか…?」

というご相談。国語は、言葉の知識・読む力・書く力、と総合的な力が必要であるだのはもちろんのこと、このブログ上でも何度も訴えてきたけれど、これらの力は全ての科目の土台となるもの。だから、国語力に秀でている子は得てして他の科目も良く出来るものだ。しかし、テスト前でもついつい後回しにされがち。それはなぜか?

「日本語だから何とかなる」

と思っているから。だから、勉強しない⇒点数が悪い⇒嫌いになる⇒勉強しない…、の悪循環に陥りやすい。

本来ならそうなる前に、小学生低学年までのうちに、読書の習慣をしっかりとつけさせておくのが良いのだが(さまざまな習い事の前に、まずこの読書の習慣付けを徹底させるのが何よりも大事だと個人的には思う)、それではご相談の回答にならないので勧めてきたのは…

新聞の社説の書写。

読売なら「編集手帳」、朝日なら「天声人語」…と、時事のさまざまな問題に対しての意見や主張が書かれているもの。このような社説を書写する専用のノートも市販されていることからも、一定の成果が見込めるのは間違いないだろう。これらの書写で身につくのは…

①漢字・言葉の知識
②読解力
③記述力(文章構成力)
④社会常識

ただ、これらも継続しなければ意味がない。「さぁやるぞ!」と意気込んではみたものの、三日坊主で終わっては身につけられるはずの力も身につかない。即効性を期待して、ちょっとやってはみたものの、成果が見られないと言って止めてしまっては何も残らない(つい投げ出しがちな子、何事も継続が大事だぞ)。

前職時代、実際にその書写に取り組んだ中3生がいた。週1回ほどのペースで書き写したノートを持ってきてくれた。地元トップ校を目指していた彼。しかし、内申点から考えるとかなり厳しく、準トップ校なら何とか合格できるのではないかという状況だった。結果としてはその準トップ校に合格・進学したのだが、読み書きの速度が格段に上がった印象がある。そんな経緯もあり、CLEARでも小学生のカリキュラムの一環として検討中。やるからには徹底しなければならないため、内容が固まり次第、通塾生には案内を開始しようと思う。

問題集を買って解きまくるだけが国語の勉強では決してない。「国語を何とかしたい!」本気でそう思っているのなら、取り組んでみるのを強く推奨する(ただし継続すること)。

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