質と量と

量は質を凌駕できるか?
努力は能力を補えるか?

夢や目標に向かって「頑張る」を考えるとき、賛否が分かれるテーマの1つだろうけれど、はっきりとYesかNoかで単純に答えられるものでもないと思う。でも、導く側の立場で子どもたちに接する上では、やはりYesと言い切りたい。ただし、それは完遂すること=やり切ることが条件にあるように思う。

少しやってみて成果が見込めないと判断し、他のことに着手したり、随分と時間をかけてはいるもののアレヤコレヤをやりすぎていずれも中途半端で終わってしまったり、ではダメだろう。どんなに些細なことでも中途半端に終わらせず完遂することだ。その積み重ねが強い「量」となり「質」を補うものとなるように思う。努力が能力を凌駕できるのはそんな取り組みではなかろうか。勉強に限ったことではなく、仕事も然り…なような気がする。

中3生の中には、毎日だれよりも早く塾に来て自習に励んでいる子がいる。一昨日も昨日も、そして今日も…。夕食時になっても帰ろうとしないため、お腹が空いてやしないかと何度も声をかけるも、「大丈夫です。」と。

彼女にはどうしても成し遂げたい目標がある。もちろん第一志望合格だ。現状では厳しい旨は話してあるものの、そこで諦めてしまうようではハナから目指すべきではない、絶対に合格してほしい、というのが俺の本音。

「何となく勉強して何となく志望校を決めて何となく合格する」ではなく、「どうしても進学したい高校に合格する」。
もちろんそこには険しい道もあるだろうし、高い壁もあるだろう。でも、苦しくて泣きそうになるほど頑張ってようやく手が届く、それが第一志望というものだろう。

彼女を見ていて改めてそんな想いが強くなった。
ガンバロウ、M。

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