教える=教わる

夏期講習も後半戦に入っている。講習は通常とは異なり、授業がタイトに詰まっていている日が多く、間断なく複数学年の授業を行うため、1日を終えた頃にはかなりグッタリモードに。特に夏はキツい…(汗)。若かりし頃(?)は、それでも難無くこなしていたけれど、最近はめっきり体力が減退、「オリャ!」と気合いを入れ自らを奮い立たせる今日この頃。

一回の授業は基本的に講義+演習で進める。教科の性質にもよるけれど、おおよそ講義:演習が5:5~7:3の割合。講義は対話型。子どもたちにガンガン発問&挙手確認をして進めていく。1テーマの説明を終えたら即、演習へ。習ったことを実際に形にするトレーニングをしていく。ここでも少人数制の強みを活かし、個々の習熟度を見ながら取り組ませる問題を変える場合も。そんな演習中、敢えて俺の方からアドバイスをせず、子どもたち同士で教え合わせる機会を設けることがある。

昨日の中1の授業時。問題に苦戦してなかなか進めない子がいた。どこで躓いているのかは何となく分かっていたけれど、大事なのは答えを知ることではなく考え方を身につけることであって、自分で気づかなければまた同じところで躓く、と敢えて静観。けれども、なかなか前進できそうにないため、隣の子に一言、

「太郎(仮称)、ちょっと次郎(仮称)に教えてやってくれないか?でも、答えは教えずにな。アドバイスを与えてやってほしい。」

太郎は次郎の取り組んでいる問題を見て、アドバイスを与えようと必死に考える。人に伝えることの難しさを感じながら、言葉を選んで説明しようとする。もちろん俺もそんな太郎の説明に耳を傾けながら、次郎や他の子たちの様子を見る。人に伝えようとすることで、理解の深化を促してくれる。太郎にとってもより良い学習効果をもたらす。次郎は太郎の指導のおかげで何とか先に進められた。

教えることは教わること。
指導する中で大事にしていることの一つ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です