「聞こえはいいけど、それってホントにその子のためになってますか?」

こんにちは、進学塾CLEARです…と、また今更ながらの自己紹介から始めてみる(笑)。

程なく春が訪れ、この塾業界では「新年度生募集中!」「春期講習生受付中!」と、しつこく営業の電話がかかってきたり、ひっきりなしにチラシが届いたり…(かくいう弊塾は営業電話一切なし、チラシも年に2~3回程度で、もう少し営業した方がいいんじゃないかと保護者様に言われたこともあるほど…汗)。ホームページやチラシを見れば魅力的なキャッチも溢れんばかりだ。

そういうわけで今回は、「聞こえはいいけど、それってホントにその子のためになってるの?」について考えてみたい。

⑴「その子の学力レベルやペースに合わせた学習」

確かに大事だと思う。例えば、逆上がりの出来ない子に大車輪を出来るように指導するなんてのはナンセンス。そうではなくてね、その子の学力やペースを考慮したうえで、それよりも少し上のレベルに取り組ませることの方が大事なんです。
勉強に限らずスポーツにも言えるけど、それ相応の負荷がなければ伸びるのって難しい。ちょっとしんどいな、キツいなぐらいの負荷って必要。具体的には以下①~③のような感じで。

①今の自分のレベルより少し高めの問題を解く
著しく苦手とする教科以外、自分の学力レベルよりも少し高めの問題を解いた方が脳に適度な負荷がかかるため、勉強時間が同じでもその効果は違ってくる。これは筋トレと同じ原理で、負荷がほとんどかからないベンチプレスを20回やるよりも、かなり負荷がかかるベンチプレスを5回やった方が筋力が鍛えられることと似たようなものだ。

②厳しめの制限時間を設定する
制限時間を厳しめに設けると、脳に適度な負荷がかかり思考力が鍛えられる。たとえば学校のワークなどの問題集を解くとき、制限時間を設けずにダラダラと解くのではなく、「○○ページから○○ページを30分で終わらせる」と決めてかかった方が、集中力を保つことができ勉強の効率も高まる。制限時間よりも余裕をもって終われば休憩を入れればいいし、それによりメリハリもつけて勉強できる。勉強内容が自分にとって簡単であればあるほど厳しめの制限時間を設定するといい。

③難しめの問題は時間の許す限り考える
②とは正反対だけれど、なかなか解けない難しめの問題に直面したときは、時間の許す限り考え続けた方がいい。少し考えてみてはできないと判断し、すぐに解説や解答を見るという勉強も効率という点だけで見れば良い面もあるけれど、脳にほとんど負荷がかからない分、そのような勉強を続けていてもは力はあまりつかない。そのため、これまで解いたことのあるようなパターンの問題は解けても、少しパターンが変わると途端に解けなくなる。定期テストのように範囲が限定されていて、基本的な問題が多いようなテストでは点数が取れても、実力が試されるような問題や入試では全く対応できなくなるだろう。

⑵「分からない問題はいつでも講師に質問、即、解決」

確かに分からないことは質問し解決できた方がいい。でも、それは、その子が十分にアレコレと思考したうえでというのが大前提。また、答えを教えるなどというのは全く以てのNG。教えなければならないのは、“答え”ではなく“考え方”だ。
知っている方も多いと思うけど、老子の有名な言葉に「授人以魚 不如授人以漁(飢えている人がいるときに、魚を与えるか、魚の釣り方を教えるか)」というのがある。「人に魚を与えれば一日で食べる分には困らないが、釣り方を教えれば一生食べていける」ということだが、これは勉強にも通ずるところがある。
とかく「教えたがり」「質問ウェルカム」なのが“先生”と呼ばれる人の性分。そこに落とし穴がある。すぐに教えるというのは「魚を与えること」に等しい。大事なのは、「どんなタイミングで、どこまで教えるべきか」ということ。自分で釣り方を身に付ける機会を飢えている人から奪わないことが重要であるように、自分で考える機会を子どもから奪わないようにすること。要するに、1から10まで全て教えることはせず、基本的な原理原則は変わらないわけで、そこを導きつつあとは子どもたち自身で考えさせるのがbetter。

子どもたちがやがて社会に出た時に、自分で考え、自分のやり方を見出し、実践していく力。そんな力を身に付けていけるきっかけを作っていきたい。そういうことを大事にしているため、「とにかく楽しく学び、優しく教えてほしい」という子やそれを望む保護者様には弊塾は向いてないかもしれない。

そんな小さな弊塾ですが、「山椒は小粒でもピリリと辛い」と言ってもらえるような塾でありたいとも思っています。少しでもご興味をもっていただけるようでしたら是非お問い合わせください(^_^)

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