市販の参考書や問題集って実際どうなの?

市販の参考書や問題集。
小学生だと家庭学習の一環として、
中高生だとテスト勉強の材料として、
購入する子も少なくない。
一昔前よりもナカミが随分と良くなったように思う。勉強が苦手な子にも取り組みやすく作られている。特に高校生向けの場合は、学校で採択しているものも数多くあるぐらいなので、しっかりと作り込まれているものが多い。では、市販教材と塾専用教材って実際どう違うの?という観点から、それぞれの特徴を中学生向け教材に絞って考察していこう。市販教材の購入を検討している方にとって少しでも参考になれば幸いです。

◆市販教材、入手しやすいけれど・・・
中学向けの市販教材は高校生向けのそれとは少し違う。中学受験や私立校受験向けは別として、公立校進学向けで、いわゆる学校の勉強(定期テスト)で威力を発揮する教材は乏しい。というのも、「教科書準拠版」が少ないからだ。教科書には出ているのに記載されていなかったり、教科書には出ていないのに記載されていたり、といった内容が随所にある。でもこれは致し方ないことで、標準版というのは、いすれの教科書にもある程度対応できるような作りになっているため、うちの学校の教科書には載ってないとか、載ってるとか、そういうことは必ず起こる。もちろん、数は少なくとも教科書準拠版もあるのだけれど、問題の質量ともに、どうしても塾専用教材よりも見劣りしてしまう。だから、定期テストに向けてガッチリと取り組み、成績アップを目指したいという子にとっては、少し物足りなさを感じるのが市販教材だけれど、学習習慣を身に付けたいという子にとっては、一定のペースメーカーにはなるように思う。
準拠版ではないけれど、勉強が苦手な子で基本を身に付けたいという子にお勧めする市販教材があるとすればこちら。学研さんの「ひとつひとつわかりやすくシリーズ」。決して学研さんの回し者ではありませんので悪しからず(笑)。
◆塾専用教材、入手しにくいけれど・・・
塾専用教材は、教材会社さんが学習塾にしか販売しない教材。一般の書店やAmazonなどで入手することはできないため、塾に通わない限り基本的には手に入らない。ただ、現場の授業を想定して作り込まれているため、やはり使い勝手は市販のそれよりもはるかに優れている。また、教科書準拠版も数多くあるため、市販教材でありがちな「教科書に出ている問題が載っていない」とか「教科書に出ていない問題が載っている」とかがない。質量ともに基本の反復ができるようになっていて、レベルも程よく設定されている。定期テストに向けてガッチリ勉強したいという子にとっては有効。弊塾でもテキストの取り組みの徹底を推奨している。ただ、それでも目指せるレベルは得点率8割程度。9割以上を狙うのであれば、やはりプラスαの取り組みが望まれる。特に理科や社会は、学校の先生の個性が色濃く出やすい教科のため、学校のノートやプリント、指定のワーク類の取り組みを徹底することが必要だ

ちなみに学校専用教材(ワーク類)はというと、これもしっかりとよく作り込まれている。定期テスト前に繰り返し学習することが望ましい。しかし、提出物という名の下、ワークに直接書き込まなければならないという謎のルールがある場合は反復しにくいというのが現状だろう。それでも、工夫する子は工夫して反復しているけどね。

結論
・市販教材は教科書準拠版が乏しく、準拠版でも質量ともに物足りないため定期テスト対策というよりは学習の習慣づけの一環として取り組むのがBetter。ただし、1冊を繰り返しやることが大事。あれもこれもと手をつけるのはNG。
・定期テスト対策としての準拠版教材という点では、塾専用教材は市販教材よりもかなり優れている。得点アップを目指すなら市販よりも塾専用教材がBetter。

入試に向けてとなると、また少し違ってくるのだけれど、それはまた別の機会に。

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