2020年度からの教育改革を考える①

2020年度は、大学入試改革を始めとし、小学校では英語の必修化(3・4年)及び教科化(5・6年)やプログラミング教育の必修化、中学校では英語の授業は原則として英語のみ使用…などなど、まさに教育改革元年ともいえる年だ。

大学入試の在り方が変われば、自ずと高校入試の在り方も変わってくる。お隣の都立入試では、2019年度から英語のSpeaking(話す)を試行する方針らしく、都立入試の模倣ばかりしている神奈川県(かつての独自入試然り、マークシート方式然り…)としてもその動向が注目されるところだろう。そしてもちろん、神奈川で塾をやらせてもらっている我々にとっても…。ここでは、大学入試改革、とりわけ英語のテストの在り方について、何回かに分けて考察していきたい。

大学入試センター試験に代わって2020年度から導入される「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」では、大学入試センターが出題する問題とは別に、英語に関して「Listening(聴く)・Reading(読む)・Speaking(話す)・Writing(書く)」の4技能をすべて評価するため、外部の資格・検定試験(以下、外部試験)を活用することになっている。
これにより、志望する大学によっては、共通テスト受験に先立つ高3の4~12月に、英検やTOEIC、GTECなどの外部試験を受けておく必要が生じる。また、文科省は、2020年度から、共通テストから英語を廃止して外部試験に全面移行するA案と、共通テストと外部試験を2023年度までの4年間併存させるB案を示したところ、高校や大学などからは準備期間の短さを懸念する声が多かったため、最終的にB案を採用した。つまり、センター試験に代わる共通テストの英語では、2023年度までは現行のセンター試験と同様のマークシート方式の2技能「Reading(読む)・Listening(聴く)」のテストも残すが、2024年度からは4技能の外部試験に全面移行するということだ。

大学入試英語は劇的な変化を遂げそうだ。なぜ、このような方向に舵を切ったのだろうか…。

(続く)

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