「親が変われば子も変わる」

この手の仕事をしていると、子どもの学習面のことだけではなく、生活面のことも含めた相談をよく保護者様から受けることがある。そんなときは、これまで多くの子どもたちと接してきた中で、それなりに培われた経験則を踏まえて、自分なりに信じていること、何となく大事にしていることを、アドバイスさせてもらっている。
でも、カウンセラーでも何でもないから、「正しいこと」を言っているのかどうか分からない。ただ、塾講師といえど、教育の末端に携わる人間として、考え得る精一杯の回答をしたいと思うし、そういう不安や悩みは共有したいとも思っている。
だから、俺個人の考えだけではなく、教育に関する本などを読んでは、少しでも指導の参考にしようと心がけているのだが、最近は読書する機会がめっきり少なくなってしまった。少しでも時間を割いて読むように心がけている中で興味深い本を見つけた。その一部をここに引用します。

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成長とは自分自身を客観的に見つめられるようになることだ。ところが、それを妨げてしまう原因が、実は親にあったりする。それは、「親のエゴ」。
「親のエゴ」が強いと、子どもの本当の姿が見えてこないし、つかめない。誰でも、自分の子どもは可愛い。だから、つい、他人に自慢したくなる。当然のことだと思う。そういう親の欲目は子どもにとってありがたい場合もあるが、いつまでもそれに頼ったり甘えたりしていては、子どもは自分を客観視できなくなる。そうでなくても、人間は自分のことなどよくわからないものだ。
親の欲目から自由になることは容易くないし、時にはそれは子どもを守る働きもするだろう。しかし、親の欲目を突き放して、「冷静で公平な目」で、我が子を見ることができれば、子どもにも自分自身を知るきっかけを与えられる。

「子どもは『話し方』で9割変わる」(福田建 著)※一部加筆

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最後に書かれてあったことで印象的だったのは、

「親が変われば、子も変わる」ということ。

「鷹になってほしい」と我が子に願うなら、まずは親自身が「鷹」になろうとする。本を読んでほしいと思うなら、まずは自分が本を読む。挨拶ができる子になってほしいなら、まずは自分から挨拶をする。言葉ではなく行動で示すことが大事ということだ。俺自身、いつも心がけていることだけれど、「ガンバレ!」と子どもたちに言う以上は、まずは自分自身がそれ以上に頑張らねばならないということ。大人だからも子どもだからもなく、口だけではなく、自ら動き、誰よりも努力する、率先垂範の気持ちが大事だと思っている。親、教師、コーチ、監督、講師…導く側の人間には。

前職時代でも、教育熱心で勉強に関することをよく口にする親の子よりも、あまり口うるさく言わない親の子の方が、学習面で優れた成果をあげている子が多かったような気がする。まさに行動で示されているということでしょうか。生意気なことを言っているようで、すいません。ただ、少しでも子育ての役に立てればと…その思いだけで書きました。

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