公立高校入試まで2週間を切った今。面接についてのアドバイスを。
まず、神奈川公立高校の全てにおいて共通の観点が三つ、そして、各校独自で他の観点を複数設定できる。必ず聞かれる観点は次の三つだ。
<共通の観点>
◆志望動機
◆中学校での教科等に対する学習意欲
◆中学校での教科等以外の活動への意欲
それ以外にも学校ごとに追加で設定されている評価項目がある。これについては、神奈川県教育委員会の募集要項を確認しておこう。
<学校ごとの観点>
■高校での教科等に対する学習意欲
■高校での教科等以外の活動への意欲
■学校・学科等の特色の理解
■将来の展望
■面接の態度 など
そして、実際の面接では各観点が5段階(3段階以上)で評価されると言われている。実際には詳細は明かされていないが、神奈川県が発表した評価基準の例を参考に、志望動機を評価すると次のような形になるだろう。
◎+ 動機や目的が非常に明確で、具体性が高く主体性のあるものになっている
◎ 動機や目的が明確で具体性と主体性がある
◯+ 動機や目的がそれなりに具体的である
◯ 動機や目的がある
△ 動機や目的がはっきりしていない
いずれも「具体性」が求められていることが分かるはず。中学校での教科や教科外の活動についても同じだ。具体的且つ明確であり、主体性があることが高評価を得る鍵となる。つまりは「具体度」こそが評価。全ての項目において、最低限心得ておきたいことを以下に列挙しておくので参考にしてほしい。
その1 ストーリー性
①簡潔な結論
②結論に至るまでの過程や根拠
③経験や体験によって描くビジョン
という順番でストーリーを構築していくと良いだろう。
例1)高校生活を通じて二つのことを成し遂げたいと思っています。一つは、理系での専門分野を探すこと、もう一つは自分の表現力を高めることです。(①)
例2)貴校には豊富な実験設備があり、多くの理系大学に進んだ先輩方がいらっしゃいます。先輩や先生方、卒業生の方から話を聞くことで自分に合った分野を探すことができ、また、探求活動によって自らが選んだテーマについての発表能力を高めていくことができます。(②)
例3)将来、研究者として世界に貢献できる人材になるために必要な力を貴校で身につけられると考え、入学を希望しました。(③)
こんな感じで話していくと良いのではなかろうか。過去⇒現在⇒未来へと続くストーリーをまとめていくことが大事。
その2 最初に結論 or ナンバリング。
伝えたいことを最初に持ってくるのは、意見・主張を伝える際の基本。「結論⇒根拠や裏付けとなる体験」を持っていこう。ナンバリングというのは、項目立てして伝えるということ。例えば、「理由は二つあります。一つは、〜。もう一つは、〜。」「力を入れたことは三つあります。一つ目は、〜。二つ目は、〜。そして、三つ目は、〜。」という形。聞く側も分かりやすくなるのでおすすめ。
その3 NGワード
「いろいろな、様々な、たくさんの」
このNGワードを使ってしまうと「それっぽく聞こえるが内容がない」という事態に陥る。もちろん、「いろいろって?」「様々というのは?」「たくさんってどれくらい?」という質問が来てしまう可能性アリ。
(NG例)「私が貴校を志願しましたのは、勉強面だけでなく様々な活動に力を入れており、いろいろな先輩方やクラスメイトと触れ合うことで、これまでに経験することのできなかった、たくさんのことを経験し学べると考えたからです。」
どこの学校でも使えそうだが、全く内容がない。でも、それっぽく聞こえる。だからこそ危険。
【まとめ】
・過去⇒現在⇒未来というストーリー性
・結論⇒根拠という論理性
上記を踏まえた上で、NGワードは極力避ける。
このように、伝える力というのは受験に限らず、社会人になっても求められるスキルの一つ。この受験を機に、自分自身のことを伝える力を磨いていこう。
ガンバレ!中3受験生!!!