「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」
御存知の方も多いとは思う。気鋭の数学者・新井紀子氏が著した、今の子どもたちの現実と教育への提言。内容をザックリと言うと、大規模な調査の結果明らかとなった驚愕の実態について。日本の中高校生の多くは、中学校レベルの教科書の文章を正確に理解できていない。多くの仕事がAIに代替されるであろう未来、読解力のない人間は失業を余儀なくされるのでは…という教育界に警鐘を鳴らす一冊。
「教科書が読めない=内容を理解できない=自立学習などできるはずもない」
だから、CLEARでは読解力強化のために論理エンジンの導入を決断したのだが、使用し始めてからおよそ1ヶ月が経過した今、子どもたちの取り組みを振り返ってみたい。
国語教材として著名な論理エンジン。価格帯やレベル等から、悩みに悩み抜いた末に導入を決断したのだが、現時点においては決断して良かったと思っている。中学生全学年、いずれも同じレベルからのスタートで、一斉指導を廃し個別に進めさせているのだが、まず、他の教科に比べて集中力が抜群に良い。中でも中1でそれが顕著で、中3よりも先に進んでいる子もチラホラいる程(ガンバレ中3…)。そして、今まで漠然と読んだり書いたりしてきたことを、それなりに筋道立てて考え、書き始めているのを感じ取れている。
国語は全ての教科の土台。これは前職時代から変わらぬ想いだ。日本語を正しく理解し、正しく表現できる力が備われば、それは受験のみならず、社会に出てからも大きな強みとなるはずだ。高校受験も大学受験もあくまで通過点。「受験=目的」ではなく「受験=手段」でなければならない。