学力向上進学重点校やエントリー校に合格するには?

中3受験生の事実上最後の定期テストが近づいてきた。
このテストで内申点が確定し、以後は入試に向けて一直線。いかに学力検査や特色検査で合格ラインに届く点数を取れるかどうかに全てが懸かってくる。

そこで、本記事では、特色検査を実施する、学力向上進学重点校やエントリー校の合格に向けて必要な内申点や入試点について、少し踏み込んで述べていきたい。

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学力向上進学重点校とは(神奈川県HPより)
将来の日本や国際社会でリーダーとして活躍できる高い資質・能力を持った人材を育成するため、エントリー校の中から、指標に基づき学力向上進学重点校を指定し、生徒一人ひとりの進路希望の実現が図れるよう取り組みます。
神奈川県教育委員会が3年ごとに学力向上進学重点校及びエントリー校を指定し、エントリー校が期間内に指標に定める基準に達した場合は、その都度、学力向上進学重点校に指定します。
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で、県より指定を受けているのが以下の18校。
▇学力向上進学重点校
横浜翠嵐、湘南、柏陽、厚木、川和、横浜緑ケ丘、多摩、小田原
▇エントリー校
横浜平沼、横浜国際、光陵、希望ケ丘、横須賀、平塚江南、鎌倉、茅ケ崎北陵、相模原、大和
※市立横浜サイエンスフロンティアは横浜市認定の進学指導重点校

では、近隣の小田原および平塚江南を例にとって見てみよう。以下は全県模試さんのデータから抜粋した各高校の2025年度合格者平均点(小数点以下は四捨五入)、
まずは、小田原。
・内申:126/135
・学力検査:406/500
・特色検査:48/100
・学力検査+特色検査:454/600
次に、平塚江南。
・内申:119/135
・学力検査:390/500
・特色検査:42/100
・学力検査+特色検査:432/600

合格ラインは小田原の方がやや高め。直近複数年のデータから、入試得点(学力検査+特色検査)合否のボーダーはそれぞれ、
小田原は、420/600程度
平塚江南は、400/600程度、
と思われる(合否はS値で決まるため、この数字はあくまで目安で内申点によって前後します)。ボーダーとはあくまで合否の可能性が50%で分かれるラインなので、もちろんこれらの得点でも不合格になる可能性はある。目標点は合格者平均点より数点上に据えよう。

特色検査はいずれも50点を目標にしたいところだ。そのためには共通問題の問1+問2で30点を目標に。そして、“主戦場”となる学力検査だが、これはしっかりと戦略を立てれば十分に合格ラインに到達できる。やはり390~400点程度(平均各80点前後)は目標にすべきだ。では、どうすればいいのか?

下の表は県が公開している、2025年度学力検査の合格者平均点。

注視したいのは得点分布。80点以上の割合を5科で比べてみるとこんな感じ。

・英語:19.0%
・国語:40.7%
・数学:1.7%
・理科:10.6%
・社会:18.0%

国語が異常に高い。400字詰め原稿用紙でいうところの約45枚分に相当する文字数を50分で読み込まなければならないにも関わらずこの点数の高さ。神奈川の中3受験生がいかに速読に長けているかが分かる。
一方、数学の低さ、これも異常(ただし全体の分布としては理想的で、まずいのは英語。ボリュームゾーンが20点~40点…)。80点以上が全体の1.7%しかいない(ちなみにこの年の満点は0名)。数学が得意でここを稼ぎ頭としていたであろう受験生にとっては大ダメージを喰らったことだろう。

全体的には、文系が高めで理系が低め。一時期の社会の超難化を除けば、この傾向は近年続いている。つまり、どういうことが言えるか?

英語+文系で取りこぼしをしないこと

まずこれが絶対条件。英国社の3教科で250/300程度は手堅く稼いでおきたい。そして理数合わせて140点程度が取れれば、合格ラインは突破できるはずだ(特色検査で大失敗をしないことが前提)。

近年の数学は随所に難問が散りばめられているため、80点以上、ましてや90点以上を取るのは至難の業だ。取れることに越したことはないが、「80点、90点を取る!」というより「70点台を死守する!」に注力した方がいい。「取れるところで確実に取る」、そういう姿勢が数学は大事。ちなみにこれは特色検査でも同じことが言える

<まとめ>
・学力検査:英国社で手堅く稼ぎ、理数で逃げ切る!
・特色検査:共通問題で30点、選択問題で15点~20点!

小田原や平塚江南を志望校とする受験生は、これらを念頭に置いて勉強しよう。
ガンバレ!
中3受験生!!!

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