大学受験に向けての英文法は…

大学受験に向けての英文法問題集が山ほどある中で、学校でもよく配布されているのが下の画像にあるようなもの。

見開き左ページが問題で、右ページが解答・解説のような構成になっている。大学受験に必要な文法や語法がほぼ網羅されていて、サイズもA5版で持ち運びしやすいため昔から定評のある問題集だ(ちなみに自分の頃は「基礎英文法問題精講」…懐かしい(^^ゞ)。
非常に便利な代物なのだが、使い方を誤ってしまわぬよう以下を参考にしてほしい。

①「始めの一歩」で取り組むのはNG
まずこの手の問題集は、かなり難易度の高い問題も含まれているため、いわゆる“始めの一歩”として取り組むべきものではない。基本的な文法をワークやドリル形式のような問題集である程度学習したうえで取り組むべき。まぁ学校の小テスト等で使わざるを得ないというときは致し方ないけど。

②100%身に付けようとしなくて良い
①でも述べたけれど、かなり難しい問題も含まれているため、100%身につけようとするのはあまりお勧めできない。せいぜい60~70%も出来るようになれば十分。それでも“お釣り”がくるのではなかろうか。それくらいの定着度を目安に繰り返し、残りの時間は語彙力や読解力の向上に費やそう。

③工夫次第で成果は倍増
問題の多くが選択問題であるため、「書く」という練習が圧倒的に不足する。ただし、選択問題も記号や番号ではなく、単語や語句を含めて英文全体を「書く」というふうに解答すれば、英作文などの練習の一助にもなる。ただし、これを全ての問題でやっていたら時間がかかりすぎるので、特に苦手とする単元に絞って取り組むべき。

■文法は大事、でも…

「センター試験」から「共通テスト」と名称を変えてから、英語は独立した文法問題が出題されなくなった。とは言え文法の知識が必要なくなったなんてことは絶対にないわけで、文法の知識が必要であることは間違いないのだけれど…

詳しくなりすぎる必要はない。

基本的な文法をある程度身につけたら、英文解釈や読解の練習にシフトしよう。そして、その練習を通じて、読み取れない英文や分からない問題が出てきたら、その都度上記のような問題集で確認していけば良い。ちなみに、英文を読むうえで、しっかりと身につけておきたい文法は、時制、助動詞、準動詞(不定詞・動名詞・分詞)、関係詞、比較、仮定法。あとは、強調や倒置も知っておくとより便利かな。

自分が志望する国公立の二次や私立などの過去問で、独立した文法問題が配点の多くを占めているというなら、このような文法問題集を徹底的にやり込む必要もあるだろう(それででもホドホドに)。とは言え、受験に向けての英語については、文法は基礎基本レベルをきちんと抑えたうえで、語彙力の充実長文慣れに時間を費やす方が圧倒的にコスパもタイパも良い。

■ついでに

文系科目、たとえば日本史や世界史といった科目では、難関私立は重箱の隅をつつくような細かい知識を問うことも実際ある。また、そのような傾向もあるため、日本史や世界史にはやたらと詳しい、それこそマニアみたいな受験生がいるのも事実。けれども、そのようなことにペースを乱されちゃいかん。難問奇問が解けずとも、基礎標準問題が解ければ十分だし、そもそも受験は総合点で決まるもの。日本史や世界史に詳しくなりすぎて他の科目の点数が伸びないとなっては本末転倒。いわゆる“受験界の常識”に振り回されないようにしっかりと自分をもってガンバロウ。ナンダカンダ言っても英語の出来が大事です(特に文系学部)。

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