ボーダーライン上の合否を分かつのは…

合否におけるいわゆる“ボーダーライン”は、想像以上に僅差だ。
改めて、現行の公立高校入試制度についてザックリと説明(1次選考のみ)すると…

まず、内申点○○/135を100点満点換算し、これをa値とする
次に、入試点○○/500を100点満点換算し、これをb値とする
そして、a値+b値が合計10になるように、a・bそれぞれに2~8の係数を各高校が設定する

a値の比率が高ければ高いほど内申重視で、b値の比率が高ければ高いほど入試重視ということになる。前者は中学校での学習成果や姿勢に重きを置き、後者はあくまで学力=実力に重きを置いている。そして、このa値とb値を合算した数値をS値(1000点満点)といい、このS値の高い順から合格者が決まっていく。ちなみに特色検査を加える場合、1100点や1200点、1300点満点になる。

では、例えば次のような場合を考えてみる。
AさんBさんはともに同じ高校を受験。その高校の比率は4:6、学力を重視している。Aさんの内申点は108点/135で入試点は321点/500、Bさんの内申点は113点/135で入試点は308点/500だったとする。

Aさん
・内申:108/135×100÷135×4=320/400…a値
・入試:321/500×100÷500×6=385.2/600…b値
S値(a値+b値)=705.2/1000
Bさん
・内申:113/135×100÷135×4=334.8/400…a値
・入試:308/500×100÷500×6=369.6/500…b値
S値(a値+b値)=704.4/1000

合否のボーダーが仮にS値705.1だったとすると、Aさんはギリギリでボーダーを上回りいわゆる逆転合格となる。一方、Bさんはわずかに0.7点足りずに不合格ということになる。
Bさんが合格するためには入試で全教科全問中どれでも良いのであとたった1問正解していれば良かった。ちなみにそれができていればAさんのS値も上回った。

このように、合否のボーダーライン上には、それこそ1点未満のような熾烈な競争があるものだ。AさんとBさんとの合否を分けた、たった0.7点。この差はいったい何なのか?
それは、もはや学力的なものではなく、志望校に懸ける執念にも似た想いではなかろうか。この期に及んで精神論云々を語るつもりはないけれど、そう思わざるを得ないような結果を数多く目の当たりにしてきたゆえにそう思う。

・数学の基礎計算でミスをしていないか?
・国語の漢字学習を疎かにしてこなかったか?
・理科や社会の基礎で取りこぼしていないか?
・英語の英作文でスペルミスをしていないか?
そして…、
・マークシートの塗り忘れやズレがないか…?

「絶対に合格する」という強い意志高い集中力をもって挑めたか。そこが合否を分かつような気がしてならない。

志望校に懸ける情熱、執念。
そこにホンキの想いがあるか?
キレイゴトと言われればそれまでだが、やはり想いなくしては何事も成し得ないはずだ。

中3受験生の最終決戦まで、あと…
26日!!!

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