学年順位や平均点の公開、その是非について

「テスト結果を見ても、果たしてこれが良いのか悪いのか分からない。」

というのが、親御様の感じられるところではなかろうか。相対評価だったかつての中学校では、テストの平均点や学年順位、得点分布を公開することが一般的だったが、絶対評価となった近年ではそのようなことがほとんどなされなくなった(高校では今も順位や偏差値が露骨に出る)。今の子どもたちにとってはにわかに信じがたいかもしれないけれど、かつては実名入りで順位が教室や廊下に張り出されたりもした(^^ゞ。
ここまでやれとは決して言わないけれど、適度な競争は子どもたちのやる気を刺激することができる。上位にいれば、もっと頑張ろうと思い、下位にいれば、それに甘んじることなく何とかそこから這い上がろうと努力する。そういう経験をすることも大事だろう。

外部の模試や学力テストでしか自分の客観的な学力を把握できないのが現状だが、最も身近な定期テストこそ、現在の自分の位置を知り、学力を見つめ直す機会でなければならないような気がする。もちろん過度な競争は避けるべきだが、ある程度の競争があった方が子どもたちは伸びるものだ。また、このようなことは、決して他者との競争や比較だけではなく、自分自身の成長の確認にもなる。前回の自分と比べてどうだったかというのは、問題の難易度も異なるため素点だけでは測りにくい。しかし、平均点や順位等が明らかであれば、その比較もできる。そう、自分自身との競争でもある。
学校の部活動というのはあくまで教育の一環として行われているわけで、スポーツの世界も同じことだろう。レギュラーの子、補欠の子、スタメンの子、ベンチ入りできた子、ベンチ入りできなかった子…さまざまいるのが現実で、その競争が是とされ、学業が非とされる論理は果たしてどうなのだろうか。

一部のメディアによって、「競争=悪」のように喧伝されてしまい、それに敏感になってしまっている子どもや親御様の声が学校現場に反映されてしまっているのかもしれないけれど、

「悔しさをバネにして頑張る。」
「順位を励みに頑張る。」

そういう経験も子どもたちには必要ではなかろうか。

てなわけで、近々に中学生第2回定期テスト結果を公開予定。
努力を重ね、頑張った子はきちんと評価したいもの。

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