ガンバル子になってほしい~向上心の乏しい我が子を想う親御様へ~

「向上心のない我が子に不安がある。」
「やればできるはずだからもっと頑張ってほしい。」
「現状に満足せずにもっと上を目指してほしい。」

このような悩みを抱えている親御様は多いのでは?
今回は、ガンバル子になるために、「向上心が乏しい子にありがちなこと」と「向上心を育てるには」について塾講師の視点から述べてみたい。

「行きたい学校があるのに勉強しようとしない」
「今の成績で満足してしまっている」

当てはまるお子様も多いのでは?でも実はこのようなことで悩みを抱えている親御様は案外多い。

向上心が乏しい子は⑴
自分で自分の可能性に線を引いてしまう

中学生でいえば、誰もが『オール5を目指して勉強をバリバリ勉強している』わけではない。けれども、向上心のある子は「もっと点数を上げたい」「もっと成績を伸ばしたい」「より高いレベルの高校へ行きたい」と目標を持って前へ進もうとしている。一方、向上心のない子というのは、前に進もうとせず現状維持で良しとしている状態といえる。そう、

「まぁこれでいっか」

という状態。
「自分はここまででOK」と線を引いてしまう。これでは成長は期待できない。

例えば、サッカーの試合で「試合に出られればそれでいい」というAくんと、「試合に出てゴールを決めたい」というBくんとでは、明らかに差が出てくる。どちらが成長できるかと問われれば、言うまでもないこと。

向上心が乏しい子は⑵
いざというとき頑張れない人になってしまう

向上心のない我が子見ていると「やればできるのに…」「ここぞという時に踏ん張ることができない」と焦れったくなることも。とは言え…

「高得点をとってほしいわけではない」
「レベルの高い学校へ行ってほしいわけでもない」

というのも本音では?
親御様というのは、“結果”を求めているのではなく“努力する過程”を大事にしてほしいと思っているのが大半ではなかろうか。

もし、努力ができない子になると社会人になった時に

「会社で怒られた…仕事を辞めたい」
「上手くいかないことばかり…もうどうでもいい」

と、嫌なことから逃げてばかりの人生を送ってしまいかねない。そんな人にはなってほしくないはず。

向上心を育てるには⑴
目標を持つこと

これこそまさに“言うは易く行うは難し”。誰かから「目標を持ちなさい」と言われて、あるいは、自分で「よし目標を持とう」と意気込んで目標が持てれば苦労はないわけで。かといって何もしなければそう簡単に目標が芽生えることもない。ではどうしたらいいか。

それにはまず、どんな些細なことでもいいから成功体験を積み上げていくこと。例えば定期テスト。1教科でも構わない、前回の点数を上回ること。そして、親御様はそれをきちんと認めてあげること。過去の自分を越える経験を積み上げていく中で、いつしか追いかけているもの、それが目標。シンプルにいえば、

「成功体験」と「承認」

これらをが大事。

向上心を育てるには⑵
環境を変えること

「朱に交われば赤くなる」とはよく言ったもので、人間はどうしても環境に左右されやすい。ハード面ソフト面いずれにおいても。
学校は変えることはできないので、例えば塾や習い事。勉強をサボりがちだったり真面目に取り組まなかったりの子たちばかりの中に身を置いているとすれば、よほど自分を持っていなければ、やはりどうしても影響は受けやすくなってしまう。我が子がその影響を受けているようなところが散見されれば、その塾や習い事は変えてみたほうがいい。

また、家庭内でできることとすれば、「自分の部屋で勉強」から「リビングで勉強」に変えてみる、またはその逆も然りで、子どもが勉強に集中しやすい場所を模索してみること。
集中しやすい場所というのは人によってかなり異なる。図書館やカフェなどを上手く利用してみるのも一つの手だ。それにより一定の成果=“成功体験”に繋がる。

最後に

ここまでアレコレと述べてはきたものの、価値観が多様化する現代は、「向上心がなくてはだめだ」とは言い難く(言いにくく?)、「自分らしさ」や「オンリーワン」が受け入れられやすい世の中。ただ、「自分らしさ」も「オンリーワン」も、“自分磨き”をして初めて得られるものではなかろうか。もちろん努力しても実らないことはあるだろう。でも努力をしなければ実ることもまたないのだ。やってみてダメだったことと、やる前からダメだと決めつけてやらないこととは全く違う。塾講師としてはやはり、子どもたちには確かな向上心をもって、より高みを目指す人になってほしいというのが本音だ。

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