過程

緊急事態宣言下、学びの機会を絶やさぬようオンライン授業を行ってきたが、やはりそのデメリットがここに来て浮き彫りになってきた。

少人数クラスのため“ワカル”という一定のレベルまでの“授業”はできる。でも、“デキル”というレベルまでは難しい。理由はシンプル、それぞれの取り組みの過程が見えにくいからだ。十人いれば習熟度や間違え方は十通りある。目の前にいれば、その子が自力で正答を導くためにどんなヒントを与えれば良いか、どこまで教えるべきかは判断できる。でも、オンラインではそれがなかなかに難しい。

理想は子どもたちそれぞれが自分自身でできるようになることだ。大人が先回りし過ぎて子どもたち自身の考える機会を奪ってはいけない。だからこそ、過程が大事。過程をみながら「教えすぎ」にならぬよう気を配り、どうすれば子どもたち自身の力でできるようになるかに心を砕く。

教わる、考える、解いてみる、間違える、調べる、修正する…

習熟度を上げるにはさまざまな過程が必要だ。そのための「教わる」などほんの部分的なものに過ぎない。大事なことは「教わる」以外にある。故に、学習効果が出るまではそれなりに時間がかかる。1週間や2週間で目に見える成果はまず表れない。じっくりと見守り、待ってやること。そういう姿勢も大人には大事だ。

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