プログラミングを振り返ってみて

今年はコロナもあって、学校が休校になったり、授業数は削られたりで、あまり話題にはなりませんでしたが、小学校でプログラミングが導入されて一年が経過しました。もう世間に浸透はしたかと思いますが、小学校のプログラミングとはコードの打ち込みを学ぶのではなく、「思考を学習」するものです。CLEARでもプログラミングを初めて二年が経過したので、少し振り返ってみます。

プログラミングでもっとも大切なのは、「楽しい」ということ。

おそらくは最初は「わからない」ことだらけなので、「わからない」=「嫌いになる」が成立してしまう生徒が出てしまう可能性があります。だから、「楽しんで学ぶ」ことが、他の学習以上に大切な科目と思います。それを考えると、Scratchのようなデスクトップ上だけで成立するプログラミングは導入はしやすいですが、それだけだと続かないだろうと予想しています。現在、学校でのプログラミングはScratchが基本のようなので、子どもたちが前向きに取り組めているか少し心配です。

他には「わからないからなんとかしよう」という気持ちを育てる。

これも大切。プログラミングは必ず壁にぶち当たります。計画通りに組んでみても「うまく動作しない」こと。エラーをさがしても「全然見当たらない」こと。日常茶飯事です。特にエラーをさがしても「全然見当たらない」は生徒のモチベーションをどんどん下げます。プログラミングの指導では、「ココのフォローが大切」だと痛感しています。エラーが発見できなくても、想定通りに動かなければどこかにエラーがあるわけで、その可能性を一つずつ潰していく。そして解決に導いていく。

そしてもっとも大切なのは「自学力」をつける。

プログラミングに向いている生徒は、「自学力が長けている人」だと思います。まだ導入されたばかりの科目で勉強方法が確立されていません。だから今なら何を学習しても許されますし、自分なりの学習ができる科目です。2024年の大学共通テストでプログラミングが始まるまでは試行錯誤が続くわけで、そこまでは今やっている学びが正解だと言えると自分は思っています。

安倍前首相が「プログラミングはこれからの時代の読み書きそろばん」と以前述べていましたが、現時点では本当にそうなるかはわかりません。ですが、いざ必要な時代になったときにすぐに身につく思考ではなさそうですし、技術でもなさそうです。

ご興味がある方は挫折がなければ自学でもできる学びだと思いますので今から始めてみてはいかがでしょうか。これからの時代において必要な学びであることは間違いないですよ。

Society5.0が本格的に始まる???

先日、中2に「今、学校は何やってる?」と尋ねてみると、
「パソコンやってる~」との声が???
「パソコンって?どんなことやっているの??」
「ドリルパーク?」「未来シード??」

すいません、勉強不足で初耳な言葉が・・・
早速、調べてみると、コレがかなり充実した内容。ついに学校も「本腰入れてITの教育に入ったか!」と感じました。

どうやら小田原市や各自治体で進めている【GIGAスクール構想】というカリキュラムの一環らしく、小田原市のホームページを見ると『GIGAスクール構想は、児童生徒1人1台の学習用端末(PCやタブレット)と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、多様な子供たち一人一人個別に最適化された学びや、創造性を育む学びを実現していこうとするものです。』とのこと。これだけ見れば、それほど驚かず。でもこちらのPDFをみればなんとなく理解。

でもコレだと具体的にどうするのかがわからなかったので更に調べてみると、ミライシードはベネッセが進めている授業支援ソフトで、その中のドリルパークというのを使用している様子。コレが思っていたより充実した内容で、今後、学校の問題集は「コレに変わるのかな??」

そうなるとコレまであったような、提出物の回収方法も大きく様変わりすることが予想されます。CLEARの生徒の中にも良い印象を持っている生徒の方が多く見られました。

実際に運用されているものを目にしたわけではないので、どれほどのものかはわかりかねますが、大きなイノベーションになることは間違いないと自分は思いました。

学校でどんな授業をやっているのか、ますます興味がわいてきたので、更に調べていくと、どうやらSociety5.0の一貫らしい。Society5.0については以前ブログに書いたことがありますが、簡単に説明すると「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」「情報社会」に続く、人類史上5番目の新しい社会として「Society(ソサエティ)5.0」が存在します。少し難しい話になりますが、要するに国が「将来こういう世の中を目指しましょう!」という指針がSociety5.0で、実現すれば学校教育の大きな進化です。

コレまでは「時期尚早」と逃げることも出来てきましたが、もはやそんなことも言っていられなくなり、大きな変革が今回の指導要領に組み込まれたのだと実感しています。

きっと塾も、「古き良き塾」と「新しい塾」と謳う塾にこれから分かれていくことでしょう!どちらが正解なのか?どちらが生徒のためになるか?はわかりませんが、アンテナをしっかりと張り、我々塾屋も時代の流れにおいていかれないようにしなくていけません。

えんぴつとノートでは学ぶことができないレッスン

CLEARでは小学生向けのプログラミング教室「未来ラボ」を開講している。昨年も指導して感じていたが、このコースを受講する生徒たちはみんな楽しそうに学んでいる。自分もそんな子どもたちに負けまいと、プログラミングという難しそうな内容を楽しく学ぶにはどうすればよいのか??と日々考えながらレッスンを実施している。

CLEARのプログラミングは答えが複数ある課題を、自ら解決策を見つけながら進めていく。なるべく教えず、試行錯誤をしながらブロックを組み、iPadを使ってプログラムをつくっていく。教えてみると、どの生徒も前向きにKOOVに取り組んでくれる。

えんぴつとノートでは学ぶことはできない内容がプログラムの授業には感じることができます。

自分は時間があれば、他塾のホームページやSNSをみることがあります。そこで、よく見るのが「本当の学力」や「考える力を身に着けます」という言葉。多くの塾が使っている言葉なので、近隣の塾をググれば似たような言葉は簡単に見つけることができる。でも、そこにはえんぴつやノートを使った学習のみで、多様性を考慮した学力が身につくのかと考えたりもする。

一つのことを継続して、ある特定の分野のスペシャリストになることも大切だが、小学生には多くのことを学び、幅広い知識を身につけることにも取り組んでほしい。それは、プログラミングだけではないが、幅広い知識の一つにプログラミングがある気が自分はしている。

プログラミングに少しでも興味があればぜひお問い合わせください。まずはソニー・グローバルエデュケーションのKOOVをつかったプログラミングから学びをスタートしよう!

プログラミング教室は新小3から受けつております。

新年度に向けた募集、体験レッスンが2月から始まりました。今回は初の試みで、新小3(現小2)の生徒がプログラミングの体験授業に参加。そのくらいだと「どのくらいできるのか??」と少し様子をみながらも一緒にレッスンを進めてみました。

今年度は小6の生徒が多く、KOOVの学習アプリをみながら、ある程度までは自立で学習を進めることができていましたが、今回はどの程度まで自立でできて、どのくらいアシストが必要なのかを確認しながらのレッスンです。

プログラミング的思考についてはこのブログでも何回か書かせていただきましたが、これからの時代に必要とされている能力の一つです。また、新しい教育内容なので、学校側の準備もどの程度まで進んでいるのか正直なところわかりません。自分自身も、どのように進めたら良いのか、指導マニュアルだけに頼ることなく、自分自身で創意工夫しながら授業を進めてきました。

その中で出して一つとして、「低学年でもいける」です。

最近、様々な塾のホームページをみて感じるのが「思考力」という言葉、また同様の意味を持つ「考える力」という言葉が必ずといっていいくらい記載されています。塾屋ではトレンドの言葉です。CLEARでもブログやホームページで使ってこれまで使っていたかと思います。

では、「思考力を身につける」というときにどのように身につけるのか?そこが抜けては意味がありません。一つのアプローチ方法として、思考力を身につける方法にプログラミングの授業があるのかもしれません。実際にプログラミング教室のホームページをみれば「思考力」や「考える力」という言葉が並ぶことが多くあります。

でも、もっと身につけるべきこととして「きちんとやる」、「ミスを修正する」、そして「より良いものにしていく」ということがプログラミンのレッスンにあるように考えています。

まず「きちんとやる」ですが、最近文章を読めない人が多い。動画に慣れてしまった弊害でしっかりと読まずに物事を進めていく人がいます。プログラミングでは論理立てしたプログラムを組まなければ実行しても動かないことがあります。つまり、「きちんとやる」です。

そして、「ミスを修正する」は、どんなにプログラミングに慣れてきても必ずエラーはついてくると思います。どこがエラーしたのか?見つける能力、修正する能力をプログラミングのレッスンでは身につけていきます。また、ミスは目先のプログラムではなく、全体をみないと発見できないこともあります。そんな視野も楽しみながら身につけけることができたら良いと思います。

最後に、「より良いものにしていく」はプログラムは正解は一つではありません。プログラムを組む人数だけプログラムのパターンは存在していきます。

「きちんとやる」「ミスを修正する」「より良いものにしていく」は生活の中にもあります。「久しぶりに使うものが見つからない」や「何度も同じことを繰り返す」がそうです。

だから「低学年でもいける」です。

というよりも低学年こそ「当たり前のことを当たり前にやる」ことを楽しみながら学んでいく必要があるのではないだとうかと考えています。

プログラミング的思考の育成について③

巷で、「AIの登場によって、今ある仕事が奪われる。」という言葉を最近良く目にします。正しくもありますが、「プログラミング」と「プログラミング的思考」の違いのように、正しくない点も多々あるように思われます。

そもそも、これまでも失われてきた仕事はたくさんありました。日本の高度成長時代とに栄えた仕事が今のメインかといえばそうではないですし、windows95の出現以降の激変ぶりは、多くの大人が経験してきたことです。

AIによって仕事が奪われるのはきっかけであって、時代も変われば仕事も変化していきます。そのきっかけがAIだということだけなんでしょう。

それに適応できない人も多くいると思います。そんな人にとっては仕事が奪われるという危機感があるかもしれません。「昔はよかった」とか「昔はこうだった」と言いたい気持ちもわかりますが、適応はできずとも、変化に対応していくことが大切です。

プログラミングはそんな社会に対応すべく身につけたいものだと自分は感じてます。もしかすると学習しなくて将来なんとかなるかもしれません。これは、昔から「学歴は関係ない」ということを言う方は一定数いるのと似たことだと思います。たしかに全てではないですが、身につけていた方が有利になる可能性が高まるはずです。「プログラミングを学ぶということは、今後の社会において有利になるために必要なもの」だと自分は考えています。

そもそも「AIによって今の仕事が奪われる」にそんなに心配する必要はない気もします。「AIの登場によって生まれてくる仕事」もたくさんあるはずですから。例えば、自動車関連は製造も販売も、また輸送も大きく変わってしまうことは容易に想像がつきます。他にもバックオフィス関連の進化(総務)もすごいです。すでに助けられている人もたくさんいると思います。語学系もどうなるか?数%の一部の人には外国悟を話すこと必要です。商談や、密なコミュニケーションには外国悟を喋れることは大きな武器です。ただ、「外国語を話す必然」がある人がどれだけいるのか?これまでグーグル翻訳では不自然な会話になりますが、CMでやっている「ポケトーク」の正確性はすごいです。海外旅行レベルであれば、十分に対応できてしまいます。そうなると勉強のあり方も今後変わってくるのではないでしょうか?「AIによって仕事が奪われる」よりも、仕事に年齢の縛りがあることは事実で、「年齢の縛りによって仕事が奪われる」ことの方がきっと可能性は高いはずです。

どんな社会になっても対応できる人材になることが、今必要なことです。その一つのルートに「プログラミング的思考」があるのだと思います。やるべきことを効率的に運用し、生産性を上げていく。これまで複数がやっていた作業を少数ですんでしまう。きっと近い将来少人数の会社でも、大企業と同等の生産性を持つ企業が生まれてくるのかもしれません。そんな社会を見据えて始まるのが「プログラミング的思考」です。

「プログラミング的思考」への理解がまだ浸透しきっていないので、少し長くはなってしまいました。ですが、難しいことを考えずに、多くの方にご近所のプログラミング教室にお子様を通わせてみることをオススメしたいです。ほぼ、全員の子どもが楽しそうに学習をします。楽しみながら「プログラミング的思考」が身につく。そして、将来の選択肢を増やすことができるのかもしれない。それが「プログラミング的思考を学ぶ」ということです。

 

プログラミング的思考の育成について②

前回の『プログラミング的思考の育成について①」に引き続き、今回は今年度受講してくれた生徒の様子と、成長具合について書きたいと思います。

まず、感じたことは「楽しそうに生徒が取り組んでくれる」です。

おそらくは、今年からプログラミング教室を始める塾が多くあると思います。少し前まではブームに乗っかる印象もありましたが、必修化が始まる今年度からはブームではなくなり、必要な講座になっていきます。きっと新たにプログラミング教室を開校される方たちも同じような印象を受けるのではないでしょうか。

元来、子どもたちは「ものづくり」や「戦略を考える」ことが好きなのでしょう。それを、やるべきことが指示され、それを淡々とやっていくことで、一様な学習に慣れてしまってきたのでしょう。プログラミングは自分で考え、進めていく。お友達と同じものを作っても、プログラムは個々違う。自分が作りたいものを考え、進めていくことができます。それが子どもたちにとっては楽しいのでしょう。

プログラミングに興味を持つと、講座のない曜日に来校しては、自分でドンドン進めていく生徒もでてきました。KOOVなら、「がくしゅうコース」がしっかりしているので、KOOVとタブレットさえあればドンドン自学で進めていくことができました。講師は、プログラムがエラーしたときに何が原因んなのかを一緒に考えてあげて、エラーを解決するお手伝いをしてあげる。子どもたちが能動的に学習できるのが、受講生にとっては『楽しみながら学ぶ』ことができる要因になっていました。

半年も経つと、自立でロボットやプログラミングをつくるステージに進みます。どんなロボットをつくるのか?それをどう動かすのか?個々にチャレンジしたいことを考えて作成していくことができるようになります。おそらくは大人が学習しても、これほどは早く成長することはできないであろうスピードで受講生たちが成長していくのは予想以上のことでした。

そして、自分が一番良かったと思うのは、『修正力』や『解決力』を身につけられること。プログラミングは全てが予定通り進むことはまずありません。必ず、どこかでエラーが出てきます。原因不明なエラーも多数おきました。それを修正して解決するのか、もしくは全く違うアプローチで解決するのか、普段の学校や塾の勉強では経験することがない学びがあることは大きな発見でした。

最近は「やればできるのに」という子どもが少なくはありません。「やっても、些細な躓き」で、歩みを止めてしまうのはもったいないことです。そんな生徒には、お近くのプログラミング教室に通われることをオススメします。「何がいけないのか」「どこがよくなかったのか」を考えることが多くあるのがプログラミングを学ぶ一つのメリットです。すぐに諦めてしまうのではなく、『最後までやりきる』ことの大切さを学ぶことができるのは今年、プログラミング教室を始めてみて気がついた一つでした。

次回は「プログラミングを学んでいくとどうなのか」について書いてみようと思います。

プログラミング的思考の育成について①

4月より小学校でプログラミングが必修化されます。

正直なところ、「まだ、よくわからない?」という方が多くいるように感じています。CLEARでは2019年度の春から、Sony Global Educationの「KOOV」を使い、プログラミング教室を開校してきました。一年が経過し、新たな発見もあったのでプログラミングについての所見を書いてみようと思います。

まず、世間の関心は一年前と比べ、飛躍的に高まってきていると思います。少し前に「今年から始まる小学生のプログラミング。親御様の質問で、【プログラミングの授業がある」と思われている方が多くおりますが、そうではありません。 各科目のカリキュラムの中に「プログラミング的思考の内容が盛り込まれる」です。】とツイートすると大きな反応がありました。

また、CLEARの塾生をみても、小さな塾なので人数は多くはありませんが、小学生の半数がオプション講座であるプログラミング講座「未来ラボ」を受講していただきました。

これらのことからも、プログラミングの関心は高まっているのだと思います。

まず、多くの方が考えているであろう、プログラミングの授業は、KOOVのような機材やパソコン、タブレットを使うばかりではありません。学校ではプログラミングについて学ぶのではなく、プログラミング的思考を学びます。

では、「プログラミング的思考とは何か?」ですが、「目標達成をするために何をすべきか」「どの手順でやるか」を考えるのがプログラミング的思考です。これはこれまでも当たり前のように子どもはやっていました。例えば、テスト勉強の計画もプログラミング的思考の一つです。

初めに「試験日程と試験範囲を確認する」

次に「日程を逆算して、いつ、何を学習するか計画を立てる」

「そして勉強(実行)する」

最後に「達成具合を確認し、足りない部分を再度勉強し直す」

このように、「目標を立て」→「それを実行するための最適解を考え」→「進度具合によって修正」→「目標達成を目指す」というのがざっくりとした説明になりますが、これがプログラミング的思考という考え方です。

こうなると、KOOVやタブレットがなくても学習は可能です。というよりも、一部の人には「考えていたのとちがう」という方や、「必要なのか」と言う人もいると思います。これまでは「このようなことは言われなくても当たり前にできる」と考えらてきました。ですが、大人の世界でもありますが、一部の社会人も「指示待ち。」いわゆる「言われたことしかできない。」という人が増えてきて、仕事を完結させるために何をしていくかを考えない人が多くなってきたことが、「プログラミング的思考の育成」につながっているのではないかと感じています。

プログラミングの導入の一つにはこのような背景もあるのではないかと自分は考えています。

次回は実際にプログラミングを受講してきた生徒の反応について書かせてもらいます。

小学生から関数という言葉が!

昨日のプログラミングの授業では、完全な自由制作にチャレンジしてもらった。昨日の生徒はプログラミングを初めて半年、どこまで自分で考えて、ロボットを組み立て、そのロボットをプログラムすることができるのか。

作るのは「リフトカー」

前方にある物体を持ち上げて、移動させ、指定した場所に置くというリフトカーを作ることに。

今年からプログラミングを始めて驚いたことは、子どもはどんどん吸収していくということ。if文や関数をどんどん使いこなせるようになる。また、ロボットの組み立ても速い。おそらくは大人の自分ならば、もう少し苦戦するのであろうと思うが、あっという間に組み立てる。彼が作ったリフトカーがこちら。

おそらくは「上手にリフトアップできないのでは・・・?」と見て心配になりましたが、今回は最初から最後まで自主制作してもらうことを決めていたので、最後に「こうしたほうが良かったのでは?」とアドバイスすることにして、どんどん組み立てて、プログラムも組んでもらっていきます。

 

すると・・・、

最初は組み上げたプログラムではうまく作動せず・・・。

ここからがプログラミング授業の醍醐味だと思います。

「最後まで諦めず、やり抜く頑張りを身につける」

完全なる自主制作なので、上手くいかないのは当然。これまでは、KOOVのアプリによる誘導もありながら完成させていきましたが、最初から組み上げていく。トライ・アンド・エラーを繰り返しながら最初に設定したゴールを目指します。

何回かプログラムを組み直していくと。

関数を使ったほうがいいのかな・・・?」

小学生から関数という言葉が!

おそらくは中学生でも言葉は知っていても、「関数とは何か?」を知らない生徒はいるかもしれません。小学生が「関数」を理解してくれている。これもプログラミングの成果かもしれません。

「そうだね。そっちのほうがシンプルなプログラムが組めるから、エラーの理由がわかるかも」

こんなやり取りをしていくと徐々に形に。

さらに嬉しかったのは、自分から「加速度センサーを使ってみる。」と判断して途中で方向転換をできたこと。プログラムだけでは限界があるとみた彼は加速度センサーをKOOVに設置。加速度センセーは手前の緑のブロックの中に。こればゲーム機のwiiのように三次元に様々な角度に傾けることで、ロボットを操作できるもの。

もはや簡単ではないプログラムを組み立てていく彼に関心してしまいました。

最終的には時間オーバーで最後まで組み立てることはできませんでしたが、授業後、自分もプログラム例として1つ組んでみたので、次回彼が来るときに「こんなプログラムはどうだろう」」とプログラム例を提示してみようと思います。

面白くなってきた

春から始めたプログラミング教室「未来ラボ」だが、ものすごい勢いで生徒が成長してくれている。プログラミングは正解が一つではなく、生徒の数だけ正解がある。だから、ゴールを指示し、あとは生徒が個々の発想でプログラムを考える。この授業のいいところは、トライアル・アンド・エラーを繰り返しながら少しずつ完成に近づけけること。

一つ躓くとそこから進めない子はいるが、この授業ではエラーが付きもの。そこから、何がおかしいのかを考えながらエラーを修正していく。これを繰り返すことで、これからの将来につながる「問題解決力」が養われていく。これは、算数や国語といった科目学習では身につけることができない学びだ。

さて今回のプログラミングレッスンは、CLEARの不思議な机の形をつかって、「スタート地点からゴール地点にたどり着けるか」を課題に出した。

CLEARで使っている机のラインにそって動く車をつくってもらう。車のデザインも自由、プログラミングも自由。

そこで完成した車がこちら。車だけならあっという間に組み立てる。今回はまっすぐ進むだけではなく、曲がる車なのでモーターを2つ使う車。左右のタイヤの回転数をプログラムできるマシンだ。

さて、ここからプログラミング開始。最初の頃は、ヒントを出しながらだったが、今ではどんどん自分で考えながら組み上げる。完成のイメージを頭に浮かべ、プログラムを完成させる。簡単ではないが、数ヶ月でここまでできるようになったのは大したものだと感心してしまう。

そして、何度もエラーを繰り返しつも、完成したのがこちら♪

お見事です!

さて、次回は何をつくりましょうか?

次年度からプログラミングの必修化が始まります。もしも先んじてプログラミングをお子様に学ばせたい方は是非お問い合わせください。定員に限りはありますが、曜日を増設しましたので、ご興味がある方は是非!

●スタータークラス【小3・小4】※各クラス定員2名

火曜日クラス 17:00~18:30 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
金曜日クラス 16:30~18:00 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
土曜日クラス 13:00~14:30 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
土曜日クラス 14:30~16:00 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
月謝▶9,000円(税込) 諸経費(年2回)▶9,000(税込)

●アドバンスクラス【小5・小6】※各クラス定員2名

火曜日クラス 17:00~18:30 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
金曜日クラス 16:30~18:00 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
土曜日クラス 13:00~14:30 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
土曜日クラス 14:30~16:00 (90分✕月2回+自由制作✕月2回)
月謝▶12,000円(税込) 諸経費(年2回)▶12,000(税込)

※8名限定の通常コース(小4~小6)とのW受講者は未来ラボ月謝が半額になります。

未来を考えてみた

今、世間では参議院の選挙直前。街頭演説やニュースをみれば、年金のことや憲法のこと、そして、日本の将来のことが取り上げられています。そんな時なので、塾、そしてプログラミングという点から日本の未来を考えてみました。少し長くなることをお許しください。
次年度より、小学校の授業でプログラミング教育が必修化されます。
「プログラミング教育とは何か?」
チンプンカンプンの大人の皆さんのためにポイントをまとめてみると、まず、プログラミングという教科ができるわけではありません。
小学5年生の算数では「正多角形の作図の仕方」、小学6年生の理科では「明かりの制御の仕方」という授業の中でプログラミング課題に取り組む形です。「プログラミング」という授業が設置されるのではなく、今あるカリキュラムの中に盛り込まれるといことです。

これにより心配なのは「ただでさえ忙しい学校の先生がここまで手が回るのか?」ということ。また、それなりに経費がかかる授業なので、全国の学校に浸透するのかということ。こんな記事もありました↓。

小学校でプログラミングや英語…政治主導の急激な教育改革、戸惑う現場「コンピューターや英語にアレルギーの教員も」

プログラミング教育と聞くと、子どもたちが難解なプログラミング言語をパソコンに打ち込んでいく姿を想像する人も多いかと思いますが、実際はそうではありません。
小学校のプログラミング教育はプログラマーの育成が目的ではなくプログラミング的思考の育成を目的に掲げているのです。(「プログラミング」と「プログラミング的思考」の違いについては過去に書いたことがあるので、それを確認してください。)
では、プログラミング的思考の授業はどのようになされるのか。
例えば、ロボットプログラミングであれば、課題はロボットがスタートし、穴に石を落とし、その後、ゴールを目指すとします。パソコン上にあるアイコンを使ってロボットを動かすプログラムを作成します。スタートボタンを押すとモーターが回転し左右のタイヤが100%の力で動く。
そうすると、まっすぐ進むみます。その後、穴までたどり着けるように左右のモーターに司令するプログラミングを入れます。そして穴に石を入れたあと、ブレーキで止まるというプログラムをつなげていく。
こうしたプログラムをつなぎ合わせロボットを動かしていきます。
プログラミング教育の必修化に踏み切った背景には、近い将来日本で IT の知識を持った人材が大量に不足することが懸念されていることにあります。
実際に、韓国では12年も前から初等中等教育でプログラミング教育を本格化、イギリスでは義務教育にプログラミング教育など、海外と比べると日本はまだまだ足りていません。最近、プログラミングといえば、日本ではScratchですが、イギリスでは中学でPythonまで指導しているとのこと。ピンと来ない人もいるかも知れませんが、これは大きな差です。
このままでは日本が世界に遅れを取ると意見がある一方で、先述の記事のように、小学校でのプログラミング教育必修化には時期尚早と反対する声もあるのが現実です。
まだ授業で使用するパソコンやネットワークの課題などプログラミング教育の現場には課題が山積しています。
よくテレビや本で、「近い将来仕事の半分がなくなるんじゃないか」と言われています。でも、AI によって新たな仕事が生まれるはず。
「AI を使う人間になるのか、それとも使われる人間になるのか。」
これからの若者には問われてきています。
お金の話になると、教育上よくないという意見もありますが、あえて書きます。日本でも一部の企業が技術のある学生は新卒で、年収1000万円で採用するというニュースを最近目にしました。それだけ技術をもっている人の需要が高まっているということです。
アメリカではブロックチェーン技術者月給はいくらであるか知っていますか?
日本では年収で1000万が話題になっていましたが、月収で1000万という人もいるようです。それほどそのブロックチェーンの技術者というのは、企業から取り合いになってきています。
さらに言えば AI の技術者は、もうそれと同等、もしくはそれ以上の収入が見込まれます。それだけ社会から必要とされているのにその人材が少ないから、技術がある人に集中していく社会となってきています。
日本でも、「いてほしい国、いなくては困る国、日本」を実現する人材戦略という会議が開催され、「日本が世界から見て『いなくては困る国』になるためにはどうすべきか?」が話合われています。
きっと、多くの日本人は、「日本は圧倒的に遅れている」と分かっているかもしれません。ただ、未来がある子どもたちには世界と戦える逞しさと技術が今後必要になることは間違いないでしょう。そのためにも高い目標をもって、子どもたちには様々なことにチャレンジしてほしいと強く思います。